子どもたちにとって安心・安全な学校を目指して

町田第五小学校 校長 野村洋介

長かった夏休みが終わりました。子どもたちがいない学校は、本当に寂しく、校庭がものすごく広く感じました。学校は、子どもたちがいて学校となり、その大切な子どもたちの安心・安全を守っていかなければいけないと改めて強く感じた夏休みでした。 子どもたちが安心して学べる環境を作っていかなければ、子どもたちは学習に力を入れることができません。学習の時間だけ多く費やしても、子どもたちが不安を感じている状況であれば集中力がなく、時間に対する学習の効果は高くなりません。 子どもたちにとって安心・安全な学校を作っていくために、次の5点に力を入れていかなければいけないと考えています。 1 友達とのより良い人間関係作り(いじめ等の早期発見・早期対応) 2 安心して学習に取り組める環境作り 3 学校での事故の防止 4 登下校中の事故防止・不審者等の対応 5 地震や風水害等から子どもたちを守るための取組 1から5それぞれにおいて、具体的な取組を進めていく必要があります。そして取組を進めていくためには、保護者の方の協力も必要不可欠になってきます。 例えば、1の「友達とのより良い人間関係作り」では、友達との関係を把握することが大切になります。けんかをした、嫌なことを言われたなど、心が傷ついた子どもがいた際、傷ついた子どもを取り巻く状況を把握し、人間関係の改善に向けた話し合い等の対応を早急に行わなければなりません。問題は、いかに早く傷ついた子どもの状況に気付くことができるかです。担任一人で30人近くの子どもたちを見ている状況では、子どもたちの状況を全て把握することは不可能です。保護者の力が必要です。担任は、30人近く見ていますが、保護者の方は、自分のお子様を注意深く見ることができます。担任よりも、早くお子様の様子の変化に気付くことができるはずです。そして、お子様の様子で気になることがあれば、「子ども見守りシート」等を活用して学校に知らせて下さい。学校は、子どもたち一人一人に寄り添った対応を取ります。 2の「安心して学習に取り組める環境作り」では、6・7月の水泳指導の際、多くの保護者の方に学校に来て、子どもたちを見ていただき本当に助かりました。心より感謝しています。100名近くの子どもたちを3名の教員でみるということは、子どもたちの安全面から考えると不安な面があります。プール内の安全面を確保するだけなら3名の教員でプールの死角がなくなり、安全を担保できますが、教員はプールの中だけを見ているわけではありません。トイレの児童、見学者の対応、水質の管理、体調を崩した児童への対応等、様々なことをしなければいけません。そのような状況の中、保護者の方が来ていただき、子どもたちの対応の支援をしていただいたことは、本当に助かりました。教員一同感謝しています。そして何より子どもたちの安心につながりました。これから運動会の練習等様々な行事がありますが、保護者の方に見に来ていただき、教員のサポートをしていただければありがたいです。子どもたちが安心して学習できる環境を作るために今後とも保護者の方のお力をお貸しください。