校長室より(25)AIの先へ(後編)

 このようにAIは、障害のある児者にとってあらゆるバリアを低減させてくれます。
AIの時代を生きる児者にとって、自立と社会参加に必要なこと、重要なことは何でしょうか。
 上にみてきたように知識・技能、スキル、ADL(日常生活動作)の重要性 は格段に下がり、思考力・判断力、学びに向かう力が相対的にではなく、絶対的に重要になるはずです。
 行きたい場所があれば、車が連れて行ってくれます。きれいにしたければ、ロボットが掃除をしてくれます。外国の方と話したければ、翻訳アプリ内蔵ウェアラブル機器がストレスなく通訳してくれます。
 こうしてみると、やりたいことがある、伝えたいことがあることが最も重要のようです。
 子どものやりたいこと、伝えたいことを育むためには、「自分で決めて(自律)、必要な支援を求めながら、自分の力で(自立)やりとげる」経験が豊富に必要です。
活動をとおして学ぶことが得意なふれあいの子どもに、年齢にふさわしい多様な経験をたっぷりと用意したいものです。

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