校長室より(17)有言実行で保護者と向き合いましょう 2

前回「月刊 日本教育2019年9月号」に掲載された3人の提言を照会しました。
保護者は教育のパートナー 東京聖徳大学石隈利紀教授
保護者には報告より相談 岐阜聖徳学院大学玉置崇教授
いじめ問題の増加と保護者からのクレーム対応 桃山学院教育大学古川治客員教授

 私は、保護者に「有言実行」すなわち「予め目標・目的、方法・手立てを伝えて、具体的な子どもの姿で成果と次の目標を伝える」ことが大切だと考えています(毎年4月初回の職員会議で伝えています)。有言実行は、3人それぞれの提言に応えるものであると考えます。

 最後に、石隈提言の一節に心に留めたい言葉がありましたので引用してこの稿をとじます。
「親の意見をよく聞いて」とは、決して親の言いなりになれということではありません。
LDのある子どもの親の会の方に「どのような先生がよい先生ですか」と尋ねたことがある。「LDについてよく勉強している先生」という回答を期待したが、返ってきた答えは「親の意見をよく聞いて子どもとの関わりを変えてくれる先生」であった。

 来る令和4年が幸多い年でありますように。
 皆様、良いお年をお迎えください。

校長室より(16)有言実行で保護者と向き合いましょう1

「月刊 日本教育2019年9月号」で「保護者と向き合う」という特集が組まれ、3人の提言がありました。
保護者は教育のパートナー 東京聖徳大学石隈利紀教授
 教師は教育への熱意と責任感から「私は教員として……でなければならない」「同僚の教師は……でなければならない」「保護者は……でなければならない」と思い込みやすい。この思いが熱く堅くなり過ぎると、他の教職員や保護者の意見を尊重することができなくなったり、怒りを感じたりすることもある。保護者とよいパートナーになるために自分の思いを点検して、柔軟な考え方を目指したい。

保護者には報告より相談 岐阜聖徳学院大学玉置崇教授
 学校は伝えるべきことを伝えず、保護者に誤解されることがある。もっと学校の考えや取組の背景にあるものを伝えていくべきだ。さらに、保護者が学校を創っている当事者意識をもち、主体的に関わってもらうことが必要だ。

いじめ問題の増加と保護者からのクレーム対応 桃山学院教育大学古川治客員教授
 保護者からのクレームは、2010年頃「教育委員会・議員・マスコミに言うぞ」から「子ども人質論、脅し・恐喝型、示談金要求・訴訟型」へと変わった。そして、2013年の「いじめ防止法」制定により新たなステージに入った。教師は「教育的解決」だけではなく「法的解決」で決着をつけるスキルと習慣を身に付けなければならない。
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