校長室より(7)どきどきわくわく ときめく2学期に

 時間の流れは一定なのに、私たちは、長く感じることもあれば短く感じることもあります。

 NHKの人気番組「チコちゃんに叱られる」で「大人になるとあっという間に1年が過ぎるのはなぜ」という質問があった。回答者は正解を言えず、チコちゃんに例の言葉で叱られていたが、答えは「人生にときめきがなくなったから」だそうだ。子どもは目の前で起きることに発見や疑問、驚きなど様々な感情を抱き、ときめいているから時間を長く感じるのに対して、大人は毎日が同じことの繰り返しに思えてときめかず、時間を短く感じるという。
 今井環氏(日本相撲協会理事)「ときめく時間を持ち続けたい」日本教育2019.8

 なるほど、旅行では、あれこれ思いをめぐらせる行きの時間は長く、日常に帰るだけの帰りの時間は短く感じます。往路では寝ないのに復路では寝てしまうのは、疲れもありますが、ときめきがないからなのですね。
 さて、授業や行事にあれこれ思いをめぐらせながら臨むことで、ときめきが生まれ、一コマ一コマにわくわくどきどきすることでしょう。そのために、子ども一人一人が見通しをもつことができるようしかけ・準備が必要です(段取り八分です)。

 「見通し」とは、辞書の定義では「初めから終わりまで全部見ること」。「見通しが立つ」「先行きの見通し」などの用例からおおよそ見当がつきます。
 子どもの視点に立つと、具体的にはどういう状態でしょうか。

(1)日程、手順、内容が分かって臨む
(2)目標を達成しようと臨む、自分の役割を果たそうと臨む

(1)の段階にとどまらず、(2)の段階までいたっていれば、ときめきが生まれ、一コマ一コマにわくわくどきどきすることでしょう。

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