最新更新日:2024/06/10 | |
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砺波市立出町中学校
住所:〒939-1366 富山県砺波市表町18番29号 TEL:0763-33-2329 FAX:0763-33-2330 |
第39号 科学的な思考BTB溶液の色の変化、水を蒸発させたときに残った物質の特徴などを根拠に、今までの学習を活かしながら考察を進めています。 本気で考え、本気で説明し、それを本気で聴く姿。 うれしく思いながら、ある質問をしたら、「それは今から問うところです」と、授業者に言われました。 すみません、邪魔をしました。 生徒たちが本気で今日の理科の課題を考えている姿を見ていたら、この前、横浜市のアミメニシキヘビが逃走していた事件を思い出しました。 大型連休が終わろうとしていた5月6日(木)に、神奈川県横浜市戸塚区のアパートから、アミメニシキヘビが逃走しました。男性会社員がペットとして飼育していたもので、体長は3.5m、重さ約13kgと、けっこうな大きさです。 大きい身体にもかかわらず、なかなか見つかりません。 5月22日(土)16:40頃、飼われていたアパートの屋根裏で、16日ぶりにようやく発見されました。 なぜ、この事件をわたしは思い出したのでしょう。 科学的に考えることの大切さを再認識した事件だったからかもしれません。 日本爬虫類両生類協会代表理事の白輪剛史氏(※体感型動物園iZoo(イズー)園長、体感型カエル館KawaZoo館長という肩書きもある)が、この件についての情報をTwitterで流し続けておられました。 一応理科教師なので注目していました。 そのツイートの一部を転載します。 矢印の後の文章は各ツイートに対する、わたしの個人的見解です。 ●5月7日(金)8:21 アミメニシキヘビは人の命を奪う可能性のあるヘビです。 3.5mあるとのことで、仮に飼い主は大人しいと感じていても一旦、襲われれば大人一人では首などを巻かれてしまえばひとたまりもありません。人身事故が起こる前に捕獲されることを願います。 → アニメニシキヘビを知らない人にとって、正しく恐れるための情報ですね。 ●5月7日(金)9:43 横浜市でのアミメニシキヘビ逸走事案について、一般社団法人日本爬虫類両生類協会にもお問い合わせを頂いております。協会としても今回の事案を深刻に受け止めており、現在飼育されている方にはより一層の注意喚起を行います。速やかに捕獲されることを願っております。 → 直接の関係者ではないですが、関わる人間としての責任感を感じます。 ●5月7日(金)10:58 アミメニシキヘビ逸走事案について、捜索依頼があり、横浜へ出向き、飼育部屋、飼育ケージ、脱走経路を現場で確認してきました。近隣は他人の敷地で許可なく立ち入ることができないため、捜索に限界を感じました。当面、むやみに草むらなどに近づかない等の注意喚起が必要です。 → 緊急事態における法の運用について考えさせられるツイートです。 ●5月10日(月)8:57 これ、ボアコンストリクターです。本件勃発後から、私が把握している限り、既に4種類の誤報写真が出回っています。メディアの皆さんには写真を調達する際に、慎重を期して頂きたい。犬に噛まれたニュースでタヌキを紹介するようなものです。 → ネットでよくある誤情報の垂れ流しです。個人ではなく、マスコミが流していることを危惧します。 ●5月10日(月)9:57 今度はイメージでヒイロニシキヘビ・・・。種類位は最低調べましょう。 → ネット情報だけでなく、マスコミ情報についてもある程度疑ってみることが大切です。情報リテラシー。子供にとって、特に危険です。 ●5月11日(火)1:04 賃貸物件での爬虫類の飼育禁止や、物件の明渡しを求められている大家さんがおられましたら、何卒、冷静にご再考いただけます様よろしくお願い致します。爬虫類の多くは「鳴かない」「臭わない」「省スペースて飼育できる」ものがほとんどです。 → こういう事件が発生すると、短絡的な反応が起こります。人類が生き延びるためにDNAに刻まれたものともいえますが・・・。 ●5月11日(火)7:41 横浜の現場に向かっています。一刻も早く見つかって欲しい。 → いよいよ、登場です。 ●5月12日(水)13:35 本日14:00より 東京の衆議院第二議員会館 地下1階 第5会議室に於いて 爬虫類両生類を考える議員連盟と一般社団法人日本爬虫類両生類協会の共同記者会見を行います。 内容:横浜市におけるアミメニシキヘビの逸走事案について、今後の対応について、議連からの提言について → 新型コロナウイルス感染症の陽性者に対する世間の対応と似ています。DNAに刷り込まれています。だからこそ、人として意識して、冷静に対応したいものです。 ●5月13日(木)21:15 横浜のアミメニシキヘビ逸走事案、警察、消防、区、動物愛護センターの皆さんが連日捜索していますが、未だ発見に至らず。捜索をしても発見できないので、飼育者が普段与えていた冷凍ラットをアパート周辺のごく近い場所に「置き餌」して、ヘビを誘き寄せる作戦を試みました。 → 試行錯誤です。対策の結果を考察し、新たな対策をうちます。科学的思考に基づく問題解決と言えます。 ●5月14日(金)8:34 たくさんのご意見を頂きありがとうございます。諸事情により生き餌や、罠を使用できないことをご理解ください。法律、地形、住民感情、警察、消防、区役所、動物愛護センター、動物愛護団体など、多方面にご理解とご協力を仰ぎ、対応しています。今、出来うるベストを尽くして対応しています。 → 関係者にしか分からない情報や苦労があります。かといって、「そんなに言うなら、あなたがやればよい」とは、プロフェッショナルとしては簡単に言えません。 ●5月15日(土)4:15 10日経っても痕跡すらないアミメニシキヘビ。あらゆる疑問と可能性をひとつずつ潰していく必要を感じます。近隣の方への注意喚起を継続しつつ、冷静になって原点に戻って再検証したい。 → 何度も何度も、解決に向かって粛々と根気よく取り組んでいくだけなのです。かつ、それは安全確保と同時進行であり、マルチタスクの重要性も示しています。 ●5月15日(土)12:36 今日も横浜にてアミメニシキヘビ捜索。本日まで室内説を打ち消せずにいましたが、飼育者立ち合いで自宅内、家財、家電、家具を入念に調べましたが、居室内では発見できず。屋外は快晴。消防隊や警察、動物愛護センターから100名以上が捜索をしています。 → 考えられうる可能性をこつこつとつぶす作業は、本当に根気のいる作業だと思います。 ●5月16日(日)8:19 アミメニシキヘビ逸走について横浜市の気温を調べてみました。ヘビが行方不明になってから10日間、日々の平均気温が摂氏17.2度〜22.5度。アミメニシキヘビの好適温度が摂氏28度以上と考えると低すぎる。 遠方に移動したと考えにくく、近場に潜んでいると考えられる根拠。特に8日の最低気温が摂氏13.8度。 → データに基づく冷静な分析・考察。とても参考になります。 ●5月16日(日)8:19 屋外を延べ数百名で捜索して見つからないことを考えると、寒さを凌いでアパートの天井裏、外壁内部に潜んでいる可能性は十分にある。特に飼い主の部屋付近、階段踊り場天井の天板が剥がれており、ヘビの重みで天板が外れた可能性がある。外よりもまずはアパートの構造内部を捜索するべき。 → 自信を感じる発言です。科学的根拠に基づき、今までの経験が活かされていると感じます。 ●5月17日(月)10:47 アミメニシキヘビが長距離を移動したとはやはり考え難い。過去10日間の平均気温を数字で見ると低すぎる。このような低温での飼育はあり得ないレベル。従って、本件は人為的でなければ建屋内などごく限られた場所から移動していないと推測しています。 → 「推測しています」と冷静な表現の中に、自信を感じます。また、「人為的でなければ」と、別の可能性も考慮されています。 ●5月18日(火)7:38 私が建屋構造内の捜索にこだわる理由。それは気温とアパート軒下のケイカル板が剥がれたこと。これは7日には無かった現象で、12日には外れているのを確認しています。可能性としてヘビの重みが内部からかかり、外れたとも考えられます。 → ひとつの根拠だけでなく、あらゆる角度の情報が自信の源であるように感じます。 ●5月18日(火)7:51 大変多くのアドバイス、ご助言、「早く捕まえろ」というお叱りも頂いています。盗難説についてのご指摘が多いことも承知していますが、その可能性は警察が判断することです。私は、アミメニシキヘビが逃げたとされている以上、ヘビの習性を考慮し、飼い主の依頼で捜索のお手伝いしています。 → あくまでも爬虫類の専門家として、自分のできることを精一杯成し遂げる覚悟を感じます。批判は誰にでもできることであり、ここで必要なのは批評家でも、評論家でもなく、実践者なのです。 ●5月21日(金) 警察の捜索が本日打ち切りとの報道。これ以上、屋外を捜索しても発見の見込みが薄いとの判断だと思います。屋外に出たとしてこれまでの捜索で発見できない状況は正直、不思議です。 → 専門家としての勘というか、経験というか、大切にしたい感覚です。 ●5月22日(土)22:22 横浜市戸塚区で逸走していたアミメニシキヘビを無事確保することができました。潜んでいる可能性がある場所が多く、捜索には時間と労力が必要な過酷な現場でした。気温を基に予測通り、ヘビを屋根裏から無事発見できました。関係者の皆様、ありがとうございました。 → 時間と労力。この二つの単語に、多くの意味を感じます。 ●5月24日(月)8:23 今回、無事にアミメニシキヘビが捕獲できたのは、警察、消防、横浜市、戸塚区、ボランティアの皆様が野外で大人数による捜索をして頂いた結果、野外にいることはないと確信したので、アパート内の構造物の中にいるという結論に達したのです。野外の捜索は決して無駄ではなかったのです。 → 「野外の捜索は決して無駄ではなかった」は、全くその通りと感じます。結果だけをとらえて、野外捜索を否定する人がいるとするならば、残念な気持ちになります。 今回の事件は、とにもかくにもけが人がいなかったことが何よりです。 出町中学校での毎日の学習の中で、出中のみんなにも、未知の問題に対応できる力の土台をつくってほしいと願っています。 だから校長室の前に、「本気で考える」掲示板を設置したのです。 キーワードは、本気・根気・元気です。 ↓写真は白輪剛史氏のtwitter画像です。グラフやデータで分かりやすいです。写真右はニュース配信画像です。大きい… |
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