最新更新日:2024/05/23
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校訓 天資養活 自他共栄  本校の特色を活かし、保護者や地域のみなさんと連携しながら、一人一人の生徒が「勇気をもって」一歩踏み出せる学校をめざします
出中 校訓
出中 校舎
砺波市立出町中学校
住所:〒939-1366
富山県砺波市表町18番29号
TEL:0763-33-2329
FAX:0763-33-2330

第30号 縁の下の力持ち

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朝、駐車場から校門を抜けて前庭に入ると、遠くから「おはようございます!」と、明るくさわやかなあいさつが聞こえました。
声のする方を見ると、植栽に水をやっている○○さんの姿があります。
鞄を背負ったまま、正面玄関が開錠されるまでの時間を利用して、水やりをしてくれています。
「おはようございます」と返すこちらも笑顔になります。
元気に声をかけられると、こちらも元気になりますね。

校長室で荷物を下ろしてから、本人に「委員会活動ですか?」と尋ねると、「そうです!」と、これまた明るい笑顔で返してくれました。

委員会活動の中で役割分担があって、今朝水をやってくれていたのでしょうが、決して当たり前のことではありません。
とても、ありがたいことです。

毎日、誰かが自分の知らないところで何かしらの活動をしています。
その活動は直接自分に関係のないことであっても、どこかで自分につながっています。
それは人の活動だけでなく、地球上のいろいろな生物の活動や自然の動きも同様で、どこかでつながり、それは自分にも影響してくると思います。
自分の行動もどこかの誰かや、この世の中の何かに影響を与えていると言えますね。

朝一番の○○さんの姿をみて、自分自身の役割を、責任をもって果たさなければと、改めて感じました。

諸々含めて、○○さんありがとう。
少し元気がなかった朝でしたが、元気になれました。

第29号 デジタルも、アナログも

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第1学年の理科では「マツは花が咲くのか?」という課題に取り組んでいます。
これは被子植物と裸子植物とのつくりの違いを理解する学習です。
上の写真は、実際にマツを観察し、タブレットを使って自分たちで撮影してきたマツのからだの一部を電子黒板で拡大しながら、花が咲くのかどうかを議論しているようすです。
思わず位置を変えてでも観たくなる魅力が、そこにあります。
自分たちで集めた生の情報ですからねぇ。

第2学年の社会科では、日本の気候について学習を進めていました。
タブレットと電子黒板を連動させながら、各都市の1日の気温変化を確認し、気候の特徴をとらえています。
写真下左がその様子です。

タブレットを使うことが目的ではなく、あくまでもタブレットを学習支援の道具としてどのように使い、学習のねらいに迫ることができるかが我々教師の意識したいポイントです。
自己研鑽も含め、研修を進めながら、今後ますます授業力の向上を目指します。

蛇足
写真下右は、第2学年のフロアに掲示してある「みんなのノートのまとめ方」です。
デジタル、アナログそれぞれの特徴を活かして、生徒の成長を支援したいと願う教師の想いが伝わってきます。
我が校の教職員のことながら、感謝。
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第28号 おお、脳

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今日は、ほぼほぼ学校にいない1日です。
午前中は砺波市内にいるものの学校外で、午後は富山市内です。
学校で生徒や教職員が本気で学習に取り組んでいる姿を想像しつつ、わたしもへこたれずにがんばろうと思います。

同じ空間にいなくても、人はつながることができると思っています。
また、誰かのがんばる姿が、人を元気にできると思っています。
それは今までの人生における経験がそう思わせるのです。
言葉を換えれば、脳がそう判断しているということですかな・・・。

と、いいつつ、想像だけでは心細かったので、朝の教室の様子を脳に刻みつけてから学校を離れることとしました。
写真は出中生が毎朝「本気」で取り組んでいる「朝の読書活動」です。
歳をとればとるほど、読書の大切さを痛感します。
今日はこども読書週間(4月23日〜5月12日)最終日。最終日ということで、若干タイミングを外しましたが、滑り込みで一冊の本を紹介します。
4月20日の「校長室より」に、既に書いた本です。
中学生にはちょっと難しいかもしれませんが、昨年の11月20日に出版された、アンディシュ・ハンセン氏著の「スマホ脳(新潮新書)」です。
脳科学の最新研究が示す恐るべき真実として、デジタル時代に対する危惧を伝えています。
例えば、デジタル機器が若者の睡眠時間を減らし、集中力を低下させ、孤独感を高め、さらには依存状態にすることを、根拠や事例を基に述べています。
なかなかに衝撃的な内容ですよ。
本の終盤にアドバイスとして、デジタル機器の利用時間を制限し、紙の書籍を読んだり、手で書いたりする教育が大切なことや、散歩やランニングなどの心拍数を上げる運動をすると集中力が高まることを述べています。
単に不安をあおるだけでなく、対処法を述べているところにわたしは惹かれます。

GIGA構想で学校教育にもデジタル機器がどんどん導入されています。
今さら、デジタル機器を排除しようとは思いません(※単純に便利だからです)。
ただし、その危険性を知っておくことは重要です。
身の回りのすべてのものにはいろいろな面がありますから、一面だけを見てそのものを判断することは危険です。
すべての面を知ることが無理でも、複数の面を知ってそのものと対峙することは大切でしょう。
ああ、これも人生における経験が思わせていますな。
言葉を換えればこれも脳がそう判断していると言えますね。

経験を記憶しているのは脳。
いろいろ考えるのも脳。
「未来は脳がつくる」と誰かが言いました(※誰が言ったか忘れました・・・)。
誠に脳は不思議であり、秘めた力を持っています。
我々の身体だけでなく、心をもコントロールする脳。
もっと脳のことが知りたくなりました。

第27号 タブレット貸与

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本日ようやくタブレット貸与式を実施できました。
体育館で学年代表生徒にタブレットを渡し、別の代表生徒がタブレットをどのように使うかについて宣言をしました。
新型コロナウイルス感染症対策のため、学年別の式です。
タブレットは学習をよりよくするための道具であることを話し、利用の目的を間違えなければ、出中生は大丈夫だと伝えました。
また、お願いとして、安全に、大切に、目的をもって使うことも話しました。

式の前に、「そんなことをしていたら、タブレットもらえないぞぉ」と友達と話していた1年生の○○さん、うまく伝わったかな・・・。
このタブレットは、自分のものになるのではなく、貸与、つまりレンタルです。
1年後には、別の誰かが使います。2年後、3年後もです。

若い頃、文部省(現文部科学省)の研修で、2ヶ月間カナダへ行かせてもらったことを思い出しました。
ホームステイをしながら、地元のハイスクールへ通い、毎日驚くことがありました。
その中でも、教科書が大きく分厚かったことはとても印象に残っています。
加えて、その教科書は日本のように無償譲渡ではなく貸与なのです。
つまり、進級すると前年度に誰かが使っていた教科書を使うことになります。
自分の前に誰が使っていたかで当たり外れがあり、落書きだらけの教科書や、一部のページが破れた教科書を使っている生徒がいました。
そのことを尋ねてみると、やはり彼らは不満を漏らしていました。
カナダ人も、日本人も思うことは同じです。
国籍は関係ありません。
同じ人間ですものね。
出町中学校で、タブレットの使用について似たことが起こらないようにと思います。

いつものように、話が脱線しました。

体育館での貸与式の後、生徒たちは教室で担任からのオリエンテーションを受けました。
1 ルール、配布物の確認
2 ID、パスワードの確認
3 タブレットにログインし、動作の確認
4 OSソフト等へのサインインやログイン
5 ソフトの試用
6 バッグへの収納
やってみて初めて分かることがたくさんあります。
それはトラブルも含めてですが、今後の教訓とするのみです。
多くの生徒の表情から、期待が感じられます。

あくまでもタブレットをよりよい学習のための道具としてどのように活用するかが大切です。
この視点を忘れないようにしたいと思います。

本日、保護者の皆様へ「GIGAスクール構想」(砺波市教育委員会、砺波市教育センター)の資料を配布します。
最後に記載のある、タブレットの通信記録やWEBアクセス履歴等を学校で確認することがあることや、タブレットの破損について理由によっては費用を負担いただく場合があることについても、ご理解・ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。

今後、タブレットを利用した学習の様子を、ホームページを通してお伝えする予定です。
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第26号 今日は何の日?

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今日は朝から青空が広がっています。
予報では午後から雨が降るとか・・・。
天気予報は、すごいですね。未来を知るのですから。
※そういえば昨夜のドラマで大雨が降る時刻を的確に予測していた高校生が登場していましたな。

そんなことを思いつつ、校内の学習の様子を見て回っていると、鳥の声が聞こえました。
その声に誘われ、中庭に出てみると、つがいの鳥が日光を浴びながらくつろいでします。

わたしが登場したために最初は屋上の縁へ避難しましたが、その後再び下まで降りてきて、何かをついばんでいました。
廊下で鳥の声が聞こえたことと同じように、中庭では、様々な教室から指導者の説明の声、生徒の答える声、学級の笑い声、そして音楽の歌声が響いています。
出中生たちが自分の未来のために学習に励み、その音の中で鳥が命を守る活動をしている。なんだか、不思議な気分になりました。
本気・根気・元気がうずまく瞬間にも感じます。

今日は日本気象協会創立記念日です。
1950年の今日、日本気象協会が気象協会として創設されたからです。
日夜、観測データ等を基に、我々に様々な情報を提供していただいており、感謝です。
そして、今日は愛鳥週間(5/10〜5/16)の初日です。
元々は環境庁(現 環境省)が1947年4月10日を「バードデー(愛鳥の日)」としたのですが、まだ冬鳥が多い時期であったことから、のちに1か月ずらした5月10日とします。
そして、1950年からは1週間とその期間を広げ「愛鳥週間」にしました。

お天気と鳥。
勝手につながりを感じています。
記念日をきっかけとして、少し思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

第25号 使い方

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2年○組の4限目の授業は理科です。
学習中の教室にお邪魔すると、教室後部にあるロッカーの上にノートパソコンが置いてあります。
果たしてこれは何でしょう?

開いた状態なので、電源が切られてたまたまあるということではないようです。

画面を見てみると教室が映し出されています。
カメラが起動しています。

授業者が自身の授業を記録して、指導力向上に役立てているのでしょうか?

ふと、若かりし頃、自分の授業を録音して聞き返したら、相当落ち込んだことを思い出しました。また、研究授業で撮影してもらった動画を後で見返したら、ものすごく恥ずかしかったこともありました。まあ、そんな授業を毎日していた事実は変わらないので、反省しかないのですが・・・。
話が脱線しました。

2年生の某学級の理科の授業。
謎のノートパソコンは、リモートでの授業を試していたのでした。
リモート授業と言っても双方向のものではなく、別室で授業を視聴してみてどうかの試しです。

体調が悪いなどの事情で教室での授業に参加できない場合、これを活用することができないかということです。


新型コロナウイルス感染症の影響で、国が進めるGIGAスクール構想が前倒しとなり、令和3年度から活用できるよう、昨年度末までに生徒一人1タブレット配布、校内WIFI等工事など、ハード面が整備されました。
これらのハードをどのように有効利用するかはこれからの課題です。

本校では、来週に学年ごとのタブレット貸与式を実施し、生徒が使用することとなります。
学習を支援する道具として、タブレットをどのように活用していくか、試行錯誤を続けます。
教職員も「本気」「根気」そして「元気」が大切なのです。

2年○組の理科の授業を観ていて、どうも教師の性(サガ)が出てしまい、挙手して○○先生に質問してしまいました。
○○先生、生徒のみなさんお邪魔しました。

第24号 5連休明け

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5連休明けの朝。
昨夜は、緊張感からかなかなか寝付けず、朝も4時くらいから目が覚めるという状態でした。
自分とは半世紀以上のつきあいですから、何事もとっかかりで緊張することはよく分かっているのですが、今朝にかけて何を緊張していたのかはよく分かりません。

久しぶりの学校だからか?
久しぶりに出中生と会えるうれしさからか?
みんな元気なのだろうかという心配からか?
何だろうかと、うーんと、考え込みます

まあ、理由が何であれ、学校へ来てしまえば、その緊張が消えていくのも自分です。

朝登校して来る出中生が「おはようございます」とあいさつしている声が聞こえます。
毎朝、生徒玄関付近で生徒たちを出迎えているカウンセリング指導員○○先生の明るいあいさつの声も聞こえます。
学校の一日がスタートだなぁと、なんだかうれしくなります。

グラウンドのスタンドや、土俵場横では、この連休中に部活動等で使ったテントやブルーシートを乾かしている生徒たちがいます。
昨日は雨の中、陸上の記録会があったからですね。
自分たちで使った用具を、未来のために自分たちで手入れしている姿を、頼もしく眺めます。

校長室前では、今掲示している図形のなぜなぜ問題に頭をひねっている3年生の○○さんと○○さんと出会いました。
「ヒントはよく見ることです」と、ヒントのようなヒントでないようなことを言うわたしは、意地悪ですな。
その後、「うーん」と考える姿を、うれしく眺めます。
一人でも多くの人が、校長室前の掲示に気付いてくれてうれしいです。
出中生には行動することも、考えることも、本気で根気よく取り組んでほしいと思っているのです。

そんな生徒たちの姿や、朝から広がる青空が、5連休明けのわたしの気持ちを晴らしてくれています。

※蛇足ですが、晴れの日だけでなく、雨の日も、雪の日も、嵐の日も、それぞれに好きです。
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第23号 5/4 連休中

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本日は青空の広がるお天気。
明日は雲が広がり、雨が降る予報が出ていますから、今日は洗濯や掃除にうってつけです。

出町中学校の中庭から空を見上げると、緑が濃くなった木々と青空とのコントラストが美しいです。
立像も、気持ちよさそうに見えるのは、見る人の心が反映しているのかもしれません。
この立像は、第38回卒業生の皆さんからの贈り物です。
今まで、多くの出中生を見てきたのでしょうね。

今は、連休中ですから、部活動でやってくる生徒だけです。
いつもの賑わいまではありません。
さて、出中生のみんなはどのような連休を過ごしているでしょうか?
明後日にみんなの姿を見られることを楽しみに、今日、明日を過ごします。

健康・安全第一で、皆さんにとってよりよい休日になりますように。

第22号 大型連休

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4月29日の昭和の日から始まった今年の大型連休。
期間中は太陽の姿をあまり観られない空が続くようです。

今朝も早くから部活動で登校した生徒が、それぞれの心身のアップをしている姿が見られます。また、学校外で活動している部活動もあります。
新型コロナウイルス感染症対策をとりながら、それぞれの目標に向かって生徒も教職員も取り組んでいます。

新型コロナウイルス感染症の影響で、ステイホームが呼びかけられています。一方、感染症対策をとって外の空気を吸うことはストレス発散のために大切です。バランスをとりながら、みなさんがこの大型連休を現状の中で満喫できればと思います。

これを機会に読書に没頭する連休も素敵だと思います。
ちょうど、4月23日から5月12日まで、子どもの読書週間です。
子どもと言わず、大人も一緒に読書して過ごす時間もよいかもしれません。
また、祝日の意味をかみしめるのも、ひとつの過ごし方です。

既に過ぎ去った昭和の日は「激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす」日と「国民の祝日に関する法律」において説明されています。
もとは第124代・昭和天皇の誕生日であり、1949年から1988年までは天皇誕生日、1989年から2006年まではみどりの日でした。そして、2007年から現行の「昭和の日」となっています。

他の祝日はどうでしょう?

5月3日は、憲法記念日。「日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する」日です。「期する」のです。

5月4日は、みどりの日。「自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ」日です。上にも書きましたが、1989年から2006年までは、昭和天皇の誕生日である4月29日がその日でした。

そして、5月5日は、こどもの日。「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する。」日です。多くの人が気付いていませんが、こどもの日は「母に感謝する日」であるのです。今年の5月第2日曜日の5月9日は、母の日。そして、誕生日も、自分の誕生を祝う日以上に、「生んでくれてありがとう」と、母に感謝する日でもあると思いますから、少なくとも年間3回は、母親に直接「ありがとう」と言えたら素敵ですね。毎日、「ありがとう」と言えている方もおられると思いますから、その方には当たり前のことですね。

みなさんにとって、よりよい連休でありますように。

第21号 守る

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食べ残しや大食いなど食品の浪費を禁じる法律が、4月29日に可決されました。
違反した場合は、最高およそ170万円の罰金などが盛り込まれているようです。

びっくりされた方はごめんなさい。これは、中華人民共和国のお話です。
中国メディアによると、全国人民代表大会の常務委員会が、4月29日に食品の浪費を禁じる「反食品浪費法」を可決したとのことです。公布と同時に施行するという徹底ぶりです。

具体的には、大食いをしている動画をネット等で公開することが禁止です。
違反した場合は、日本円にして最高でおよそ170万円の罰金。
また、注文させた飲食店にも、およそ17万円の罰金が科される可能性があるとのことです。

中国では、おもてなしとして、お客さんが食べきれないほどの料理を注文する習慣があるそうですが、新型コロナウイルス感染症の影響で、食料供給に影響が出ることを警戒して去年から食品ロスを防ぐ取り組みを進めていることの一環のようです。

食糧自給率の低い日本も、食品ロスの問題を抱えています。
しかし、ここまでの法律を作ろうとしていると聞いたことはありません。

出町中学校の生徒たちはどうかな?

先日、給食の準備の時間に、廊下で大盛りのご飯を持った○○さんと出会いました。
偏見で申し訳ないですが、そのときの表情から想像するに、○○さんはペロリと完食したことでしょう。
「たくさんご飯もってもらったねぇ」と聞いたら、「はい」と、とてもうれしい表情をしていたからです。(※正解でした。今日廊下で会ったら「校長先生、あれ全部食べましたよ」と、笑顔で報告してくれました。)


ここからは、決してどこかや誰かを批判するという意図は全くないことを前提に書きます。
何でもかんでも、法律やルールをつくって縛っていく状況について、わたしは疑問があります。
きりがないと考えるからです。法の網をくぐり抜けようとするものも出現し、より細かい法律が必要になるといった、いたちごっこに陥る危険性があります。

小さい頃、「農家の方が汗水出して育てた農作物や、漁師さんが苦労して捕まえた魚や動物を、ありがたくいただかなくてどうする」と教えられました。
また、「植物も動物も命があり、その命をいただいていることを考えよ」と教えられました。
結果として、食べ物を残すということはだめだとすりこまれました。
※そして、何でも食べて体重が増えるのですが・・・
法律に触れるから、ルールをやぶるから、食べ物を残さないのではありません。

新型コロナウイルス感染症の対策についても、似たように感じる部分があります。
諸外国のようにロックダウンや、罰則付きの法律の整備などの強い措置をとらず、お願いベースで日本はここまで来ているように感じます。
そのことに様々な意見や批判があることは知っていますが、やはり法律に頼らなければならないのでしょうか。罰則付きの法律の整備が必要なのでしょうか。

確かに、命を守ることは最優先です。
苦肉の策かもしれませんが、命の他にも、守るべきものがあると思います。
✳ただし、矛盾を生じさせないための法整備は必要ですよ

第20号 さり気ない行動

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4月29日(木)昭和の日
5月1日(土)
5月2日(日)
5月3日(月)憲法記念日
5月4日(火)みどりの日
5月5日(水)こどもの日
5月8日(土)
5月9日(日)

飛び石の8連休がスタートしました。
誰が名付けたか黄金週間です。
新型コロナウイルス感染症の影響で、昨年同様辛抱の連休です。
人間の心を表しているのか、あまり太陽が顔を出さない天気が続くようです。

一昨日まで続いていた晴天も、昨日は久しぶりの雨。
午前中からシトシトと降ったりやんだりしていた雨が、昼から少し強い雨になった時間帯がありました。
たまたまそのとき校舎内を回っていると、交通安全集会のために体育館へ集まっているため誰もいないある学年の教室前廊下を二人の教師が歩いていました。
何かあったのかなと気になり声をかけると、「雨が強くなり、窓から吹き込んでいないか気になって見ていた」とのことでした。
気付きと、気配りと、行動にうつす心。
素敵です。
二人はちょうど確認し終えたところのようで、「(雨が吹き込むことなく)大丈夫そうです。」と、体育館へ戻っていきました。
学校でも、誰も気付かないところで、誰かが支えてくれています。
このことに気付いたけれど、授業中で動けなかった教職員もいるかもしれません。
そんな人の想いも、この二人の行動は支えていると感じました。
また、他の場所で同じように動いていた教職員がいたかもしれません。
そんな教職員(おとな)の姿勢を、生徒たちは感じています。

気付き

改めて意識したいところだと思います

校長室の一輪挿し
かたい蕾だったチューリップが花弁を開こうとしています

第19号 1年前のわたし

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今朝も生徒が登校してきます。

美術室では2年生のある学級が粘土を分け、こねて、湯飲みや皿をつくっています。
何人かにアイデアスケッチを見せてもらいましたが、なかなか工夫されています。
「クオリティ、低いですよ」と言って見せてくれた○○さんのスケッチには、ワンポイントとして木の葉が描かれており、わたしは「素敵だなぁ」と思いましたよ。

毎日の授業風景。
当たり前のようで、ありがたい風景です。
そのことを昨年、痛感しました。

ふと、1年前を思い返し、前任校で書いた「校長室より」を読み返してみました。
令和2年4月22日に掲載したものを一部抜粋して紹介します。
そこには、1年前のわたしの「想い」がありました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言が令和2年4月7日に出され、4月16日には対象地域が全都道府県に拡大されました。地域の情報を確認し、落ち着いて行動するように日本政府が呼びかけています。感染拡大が急増している富山県でも、石井知事が県民にメッセージを送りました。

多くの人々はこれらの話を聞き、今何を為すべきかを考え、自粛を心がけて毎日を過ごしています。

4月20日に、日本テレビの報道番組「news every」の中で、メインキャスターの藤井貴彦アナウンサーが、外出自粛を続ける人たちに向けて励ましと協力を呼びかけました。千葉県佐倉市が、密集を避けるために4月当初からの開催を予定していた「チューリップフェスタ」を中止したにもかかわらず、誰でも入ることができる園内に多くの人が押し寄せたことに触れたニュースの後のコメントです。

【藤井アナウンサーコメント】
今、緊急事態宣言を受けて自分を律している人ほど、観光や遊びに出ている人を腹立たしく思うかもしれません。
しかし、皆さんのような人たちがいるからこそ欧米に見られる医療崩壊を防げています。
今はみんなの足並みがそろわなくてもその姿勢は必ず誰かの行動を変えるはずです。
そして全国にはまだ感染者の少ない地域も多くあります。
不用意に生活エリアを越えた移動をしないこと。
これが誰かのふるさとを守ることにつながります。

全くその通りだと思います。人には「他の人がしているから、自分も・・・」とか、「自分ばっかり我慢していて、おかしい!」等と考える傾向があります。しかし、藤井アナウンサーが述べた通りなのです。

お笑い芸人の水道橋博士著「藝人春秋」(出版社:文藝春秋 2015年4月10日初版)の中に、コメディアンであり俳優でありタレントである、石倉三郎さんの言葉があります。

辛抱ってなぁ我慢とは違うんだよ。分かるかい?
辛抱ってのは、辛さを抱きしめるってことだからな。

長い下積み生活を経て現在マルチに活躍されている石倉さんの言葉は重みがあり考えさせられます。国語的にはほぼ同義の言葉かもしれませんが、わたしは現在の状況には「辛抱」という言葉がしっくりくると感じます。今日も「辛抱」して、未来のために備えます。為すことは多いです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


1年前のわたし。
そうでした・・・。
1年たった今も、感染拡大の第4波があり、その心持ちは変わらないなと感じます。

「他の人がしているから、自分も守らなくてよいやろ」
「自分ばっかり我慢していて、おかしい!」
そして、今は、
「今まで効果なかったから、もう協力しない」
「対策の意味が分からないから、自分はやらない」
「言っている人たちだけでやればよい」

違和感を覚えます。

ここ富山県では、富山アラートが発令され、レベル2という状況でゴールデンウイークを迎えます。
今、為すべきことは何か?
マスク着用や手洗い(手指消毒)の徹底、三密回避、そして、食事と睡眠。

わたしは、自分のできることをよく考えて、粛々と実践したいと思っています。

第18号 進む先

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階段に1年生の学年目標が掲示されました。
3年生もよく通る階段ですから、この学年目標を先輩として毎日目にしているでしょう。
先輩たちはこれを見て、どのように想うのだろうと想像すると、なんだかわくわくします。

そして、教室前廊下には一人一人考えた学級目標の原案が掲示されています。
それぞれの個性があってとても興味深いです。
同じ学級の人が、どのようなことを考えているのか伝わってくるものです。
本校は出町小学校、砺波北部小学校、砺波南部小学校、鷹栖小学校の4校から生徒が入学し、今の時期はまだお互いのことを知らない人がいます。だから、ああ、あの人はこんなことを考えているのかと、その人を知る機会にもなります。
わたしが中学生になったとき、入学したのは今の出町中学校と同じで4小学校が集まる中学校でした。7学級、307名の同級生。ぎりぎり2学級の小学校を卒業してきたわたしにとって、新しい学級1年1組の中は半数以上が知らない人でした。そのときの不安とか、期待とか、複雑な心境が、昨日のことのように思い出されます。
1年生のみんなも、この時期、いろいろ感じながら新しい中学校生活を送っていることでしょう。その中で、学級目標や学年目標が決定し、この1年間、みんなでめざすものがはっきりすると、少しほっとする気持ちが生まれているのではと想像します。
本気・根気・元気!
応援しますよ、1年生。
あ!当然、2年生、3年生も、そして、教職員も・・・。

上の3枚目の写真は、校長室の机の上に置いてある花です。これが不思議と長持ちしていて、ずっとわたしの心を和ませてくれています。水を替えてくださった○○さんに、「長く咲いてますよねぇ」と声をかけると、「きっと、入れ物がスズだからかもしれませんね」と言われました。確かにそのような話を聞いたある気がします。どのような器に活けるかによって、元気にその命を全うする花、すぐにしおれて花弁を散らす花、いろいろです。
我々人間も、同じかな。

第17号 給食に想う

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学校生活で給食を楽しみにしている生徒や、楽しみにしていた元生徒の方は少なからずおられると思います。
手前味噌になるかもしれませんが、わたしが中学生の頃より、最近の給食はずいぶんとおいしくなりました。
当時はほとんどがパン食で、週に一回のお米の日がわたしは好きでした。今ほど温かくない、ビシャビシャのご飯だった気もしますが、わたしはその曜日がうれしかったです。
クジラの肉もよくでました。よくケチャップで和えられていましたが、ごちそうでした。
ソフト麺の日や、牛乳に入れるとコーヒー味になる○○メイク(商品名なので○○と表現します)のある日もごちそう感覚でした。
とにかく早く食べておかわりをするとか、早く食べて体育館やグラウンド等の場所をとるとか、おかげさまで早く食事ができる身体になりました(これは嫌みで言っているわけでなく、教師になって担任しているときは大変ありがたいことでした。健康上はよろしくないのですが・・・)。
昔話が長くなりました。歳をとった証拠ですね。反省して、今日の出町中学校の給食風景を紹介します。それが上の写真3枚です。

新型コロナウイルス感染症対策として、密を避け、飛沫の飛散を押さえ、手指消毒に留意すると、この写真のように、ワゴン車の移動も密を避け、密を避けるために廊下で配膳して自分の給食を自分がとり、配膳に時間がかかるために準備できた人から前を向いて静かに食べています。写真にはありませんが、配膳の前に石けんによる手洗いを確実に行い、食べる直前にマスクを外しています。

グループで机の向きを変え、わいわい言いながら給食を食べるスタイルは見られません。
静かに、食事します。

果たして以前のような状態にいつ戻ることができるでしょうか。完全に戻ることはかなわなくても、会話を楽しみながら食事ができるようにはなってほしいと思います。食事をしながらの会話は、大人にとっても、子供にとっても人間関係づくりにおいて大切な時間だからです。

県独自の判断指標がステージ2へ移行する基準に到達してから数日が経過し、警戒レベルが4月23日(金)午前0時からステージ2に引き上げられました。
高い緊張感をもって行動することが求められています。
ゴールデンウイークを控え、砺波市内の中学校は地区外の学校との練習試合や、対外試合に参加する場合は、保護者の同意がなければ参加できないこととしました。

給食時にも本校では上記のような対応をとっていますが、朝、生徒が登校してから夕方に下校して無事に自宅へ帰るまで、安心・安全な学校であるための取り組みに終わりはありません。
情報を集め、考え、実践する。
課題があれば、考え、改善する。
この繰り返しですが、決して無駄なことはなく、未来につながることだと信じています。
東京、大阪など非常事態宣言が発出されている都府県ほど数字的に富山県は深刻ではないととらえることなく、できることを毎日粛々と実践するのみです。

第16号 素敵でうれしい

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「○○先生、おる?」
「いらっしゃいますか、やろ!」
これは、昼休みに職員室前で生徒同士が交わしていた会話です。
○○先生に用事のある生徒が職員室前にやってきて(※ちょうど、校長室前)、先に来ていた生徒に、尋ねたのです。
自分たちでよりよい姿を指摘し合えているところがすばらしいと、校長室で聞きながら感じました。
あ!
盗み聞きではなく、単純に聞こえたのですよ。
換気のために廊下側の高窓が開放されているので、廊下の会話がよく聞こえるのです。
単純にわたしの集中力のなさを暴露しているとも言えますが・・・。

今日は午前中に1、2年生の歯科検診があり、校医さんが時間をかけて丁寧にチェックしてくださいました。
「個人差はあるけれど全般的によく歯磨きがなされており、虫歯も以前から比べると減っている」と終了後に聞かせてくださいました。
歯という漢字は、年齢の「齢」にも使われているように、昔から一生を通して大切なものだと認識されていたようです。乳歯から生え替わってからはもう生えてきませんから、大切にしたいものです。
サメのように、歯の後ろに新しい歯が準備されており、折れたらすぐに生え替わるようなシステムがうらやましく感じることもありますが、こればっかりは仕方ありません。
出中生よ、今後も歯を大切にしていきましょう。

と、思いつつ、少し痛みを感じる歯をさすりながら外へ出ると、保健体育で陸上の学習がグラウンドで行われています。
生徒たちが見守る中、教師がスタートの仕方のお手本を示します。
「やってみせ、言ってきかせて、させてみて、ほめてやらねば、人は動かじ」という、人を育てる極意を示す言葉があります。
実技の学習でも、イメージをもって学習に取り組む場合と、イメージをもたずに学習に取り組む場合とでは、その効果に差が出ます。
ですから、まずやってみせる、お手本を示すという指導法は昔からの定番です。
「学び」の語源は「真似び」ですから。
タブレット等で自分の姿を記録し、自分自身で見返しながら学習を進めることもあります。
一人1タブレットの学習が本格的に始まる今年度は、今まで以上にイメージをもって学習に取り組む授業方法を工夫することが肝要でしょう。
これは、決してタブレットを使うことが授業の目的ではなく、学習の目標を達成するために、効果的にタブレットを使う授業が大切であるという意味です。

今日も、出町中学校の中で、素敵でうれしい場面が多く見られます。ありがたいことです。

第15号 教職員の本気

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今朝も朝早くから校舎の窓が開放されています。当たり前のように、普通教室とは反対の位置にある1階の会議室・PTA室前から美術室、技術室に続く廊下の窓も開放されています。
本校の窓は集中管理で自動的に開閉するシステムではありませんから、人力での開閉です。
生徒玄関はまだ開錠していない時刻ですから、教職員が新型コロナウイルス感染症防止対策のため、換気に留意して動いています。当たり前のことではなく、ありがたいことです。

富山県は明日の午前0時から、新型コロナウイルスの県独自の警戒レベルを「ステージ2」に引き上げます。
いっそう安心・安全の確保に留意する必要があります。


学校を回っていると、1年生が美術の時間に中庭で学習をしていました。
石を触り、その感触を60秒でスケッチブックに表現しています。
「ああ、わたしもやりたいなぁ」というのが、最初に感じたことです。
青空の下、自然を感じ、それを表現する。
短い時間でメリハリのある思考活動がある。
教師の指導のもと、生徒たちは集中して本気で学習に取り組んでいました。

教師たちは日々指導法等を工夫しながら、本気で、根気よく、元気に、教科指導に取り組んでいます。
そんな様子を見ながら、生徒たちがよりよく成長する姿を思い描きます。

第14号 111

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昨夜、令和3年度出町中学校文化・体育後援会の新旧正副会長会がありました。お忙しい中、新旧正副会長様に来校いただき、5月に開催予定の理事会、総会資料を確認させていただきました。本校が多くの地域の皆様に支えていただけるのは、正副会長様方や役員の皆様に尽力いただいているおかげです。誠にありがとうございます。生徒たちはこのありがたさに共感してくれているかな。

出勤すると、毎朝、生徒たちが登校する前には教室の窓が開いています。新型コロナウイルス感染症対策で、換気をするためです(※今後は教室の熱気を逃がすための換気という意味も大きくなります)。昨夜の文化・体育後援会の会合でも新型コロナウイルス感染症の話題が多く出ましたが、このような状況で教育活動を続けるために、誰かが生徒たちの気付かないうちに安心・安全を確保するために活動しています。

グラウンドのスタンドで、担当の授業がない時間に除草をしている教師がいます。おかげで、きれいな状態が保たれています。この教師だけでなく、多くの教職員が環境づくりに努めてくれています。地域開放で使っておられる利用者の方も、やってくださっているでしょう。

このようなことが見られるのは学校ばかりではありません。誰かが社会のために活動してくれています。何かが、地球の生態系を支えてくれています。今この瞬間は当たり前ではないのです。

本日14:30頃、複数の小型ジェット機T4が本校上空を飛行しました。明日のとなみチューリップフェアの開幕に合わせて飛来するブルーインパルスが、準備のためにテスト飛行したのです。
自分の知らないところで、自分の知らない多くの方が、それぞれ本気で根気よく元気に活動され、その結集した形としてこの世の中が成り立っていることを再認識します。

「111」
今日は、令和3年になって111日目です。
ワンワンワン。
一歩、一歩、そしてまた一歩。
自分自身のできることを、本気・根気・元気で実行していきたいものです。
「歩」という漢字は「少し止まる」と書きます。
しんどかったり、疲れたりしたときは少し止まって今来た道を振り返ったり、これから進むあたりを眺めたりして、「よし!」と思えばまた進み出せばよいでしょう。

天資養活、自他共栄。
どのようなことでも、とにかくやってみよう!
本気・根気・元気なのです。

第13号 悩ましい脳(のう)

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1限目にグラウンドを使って2年生が保健体育の学習をしていました。
授業開始後、体力づくりとして、腕立て伏せや腹筋などのサーキット・トレーニングが始まりました。
大型タイマーを使って自分の記録をファイルに書き留めて、自分の成長を数字で観られるように工夫されています。
トレーニング後、「これから、グラウンドを2周走ります」と、指導者から説明がありました。グラウンドを走るときに、記録用紙が飛んでいかないように、指導者が声をかけています。「必ず、体育実技の本をファイルに挟んで、飛んでいかないようにしておきましょう」。きっと、今まで記録用紙を飛ばしている生徒を何人も見ているからの指示でしょう。
また、グラウンドを走るときは新型コロナウイルス感染症対策のため、他の人との距離を意識しながら走ルようにも声かけをしています。特に、前後は2mはあけるように、注意喚起されていました。安心・安全が基盤となっての学校教育です。
校舎内に入っても、各教室では様々な学習活動が展開されています。

そんな様子を見て回っていて、ふと、想像します。
朝、登校するとき眠そうにしている生徒は、よく眠れていないのかな?
眠れないような心配事か、逆にうれしいことがあったのかな?
もしかしたらテレビやデジタル機器を利用する、スクリーン・タイムが長いのかな?
妄想はどんどん膨らみます。
特に、今日のような青空の下で身体を動かしている生徒を見ていると、朝の登校の様子と、家庭での生活の様子とが、なぜか妄想でつながります。

昨年の11月20日に、アンディシュ・ハンセン氏の「スマホ脳(新潮新書)」という書籍が発行されました。最新研究が示す恐るべき真実として、デジタル時代に対する危惧を伝えています。詳細は読んでいただきたいのですが、例えば、デジタル機器が若者の睡眠時間を減らし、集中力を低下させ、孤独感を高め、さらにデジタル依存状態にすることを、根拠や事例を基に述べています。なかなかに衝撃的な内容でした。動画でiPadベイビーを初めて観たときの衝撃と似ていました。
文章の最後にはアドバイスとして、デジタル機器の利用時間を制限し、紙の書籍を読んだり、手で書いたりする教育が大切なことや、散歩やランニングなどの心拍数を上げる運動をすると集中力が高まることを教えてくれています。
今年度から本格的に一人1タブレットの学習がスタートしますが、学校教育においても、家庭教育においても、デジタル機器の利用については細心の注意を払わなければと考えさせられます。特に、脳の発達段階にある子供たちにとって、その影響は深刻だと考えられるのでなおさらです。授業において、メリハリをつけた使い方をしないと、集中して学習に取り組むことが難しくなる可能性があります…。これは、学習効果が落ちることを意味します。

青空の下、それぞれの表情でグラウンドを走る生徒や、各教室でそれぞれの教科の学習に本気で根気よく取り組む生徒たちを見ながら、大人の責任を痛切に感じます。
この生徒たちのよりよい成長のために、どのようにデジタル機器を利用するのか、大人はその危険性に十分留意しながら、有効な方法を工夫することが求められています。
悩ましいことです。

第12号 刺激を受ける

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本日、同窓会長様、副会長様をお迎えし、第74回創校記念式を実施しました。
記念講演は砺波工業株式会社 代表取締役社長 上田信和様をお招きし、全校生徒に「夢をもちましょう」と題して語っていただきました。
新型コロナウイルス感染症感染予防のため、全校生徒が一度に体育館へ入場することはできませんから、1年生はリモートでの参加としました。
体育館でも、教室でも、生徒たちは同窓会長様や、上田様のお話を本気で聴いていました。
出中生の力を感じます。

上田様は、中学生が理解しやすいようにと、プレゼンテーションソフトの資料を準備してくださり、分かりやすい言葉を選んでお話してくださいました。
座右の銘として紹介された「疾風に勁草を知る」について、講演終了後、お礼の言葉を述べた生徒会長が、「その意味の大切さを感じた」と話してくれました。

上田様の講演の中でも紹介いただいたのですが、今、校長室の入り口の掲示板にその言葉を示してあります。

「疾風知勁草」

中国の「後漢書」王覇伝に書かれている言葉です。
一度滅びた漢の国(前漢)を再興し、後漢を築いた16代光武帝を支えた雲台28將と呼ばれる功臣団の序列23番目にいた王覇のお話です。
王覇は若い頃、与えられた役に不満をもって、自分はこんな器ではないと、劉秀(後の光武帝)の軍列に入りたいと願い出て拾われます。王覇は頭角を現し、高官へと出世します。そして河北攻略に従軍するのですが、河北攻略は困難を極め、最後は王覇一人になります。旗揚げ当時に付き従っていた者たちが、次々に離れ去ってしまったのです。劉秀(光武帝)はこのとき、王覇に「わたしに従ってきたものは皆去って行き、今ではおまえ一人になった。よく努めよ。困難の中にこそ、その人間の本質というものが輝くのだ」と言います。このとき使った表現が、「疾風に勁草を知る」だったようです。※やや不勉強であり、不確か情報ですみません。

最後まで苦難を共にしてくれた王覇の助けもあり、劉秀(光武帝)は天下を統一して、後漢王朝を開き、光武帝となります。

志をもって最後まで主君を信じ、支えきる。
「本気」「根気」「元気」にも、通じていませんか?!

この他に、今中学生として何が大切かというお話もあり、大変貴重な時間となりました。上田信和様、誠にありがとうございました。

また、創校記念式を支援していただいている同窓会長様をはじめ、同窓会の皆様、ありがとうございました。

蛇足
講演を終えて、2、3年生の拍手の中、体育館を退場された上田様が1年教室前を通過された際、リモートで参加していた1年生が、教室から感謝の拍手をする姿がとてもうれしかったです。
出中生、さすがです。

第11号 結果的に盗み聞き

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中庭で1年生の生徒たちがなにやら活動しています。
理科の学習で、身の回りの自然を観察する学習のようです。
実物に触れ、スケッチの仕方や記録の取り方など、観察の方法を学習しています。

何気なくものを見ることと、意識して対象物を本気で観ることでは、ものの見え方が変わってきます。
「あれ?こんなだっけ?」と、感じる瞬間が、脳を活性化するようです。

ものを見る。ものを観る。
漢字が違えば、その意味も違いますね。

観るだけでなく、聞くことも同様です。
音を聞く。音を聴く。
聴くには、積極的に音をキャッチしようとする意志を感じます。

今、校長室の前には、不定期で、「出中生に問う!!」と題して、校長発の言葉を掲示しています。

今日現在掲示されているのは、第3号。
「出中生は、脱皮しているか?」と問いつつ、上写真右のような、脱皮した後の蛇の皮を掲示しています。
これは、哲学者ニーチェの「脱皮しない蛇は滅びる」という言葉を掲示したので、そのおまけです(※「滅びる」は意訳で「死ぬ」に変えています)。
また、実物があると、人の目を引きますし…。

校長室の中で仕事をしていると、休み時間に生徒が廊下でしゃべっている声が結構聞こえます。聴こうとしているわけではないのですが、聞こえてしまうのです。※だから、題名は「結果的に、盗み聞き」です。
昨日、3号の掲示を観てくれていた男子生徒(※顔を見ていないので何年生の誰なのか分かりません)が、「ニーチェはドイツ人なのに、英文かぁ」とつぶやくのが聞こえました(※「脱皮しない蛇は滅びる」の下に、中学生だからと、英語訳もつけておいたのです)。
この正体不明の男子生徒は、ニーチェがドイツ人だと知っており(※すごい!)、なおかつ、それなら英文はおかしいと感じたようです。
「するどい!!!」これがわたしの第一感想です。
彼が去った後、「それもそうだ」と、慌ててドイツ語訳文を追加して掲示しました。
この鋭い正体不明の男子生徒はドイツ語文を読んでくれたでしょうか。
少なくともわたしは「あ!ドイツ語が追加されている!!」という声を聴けていません。
昨日から聴き耳を立てているのですが…。

なかなか世の中思うようにはいきません。
だから、面白いのですね。
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行事予定
1/18 第3学年保護者会1日目
1/19 第3学年保護者会2日目

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