最新更新日:2024/05/09
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校訓 天資養活 自他共栄  本校の特色を活かし、保護者や地域のみなさんと連携しながら、一人一人の生徒が「勇気をもって」一歩踏み出せる学校をめざします
出中 校訓
出中 校舎
砺波市立出町中学校
住所:〒939-1366
富山県砺波市表町18番29号
TEL:0763-33-2329
FAX:0763-33-2330

第21号 守る

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食べ残しや大食いなど食品の浪費を禁じる法律が、4月29日に可決されました。
違反した場合は、最高およそ170万円の罰金などが盛り込まれているようです。

びっくりされた方はごめんなさい。これは、中華人民共和国のお話です。
中国メディアによると、全国人民代表大会の常務委員会が、4月29日に食品の浪費を禁じる「反食品浪費法」を可決したとのことです。公布と同時に施行するという徹底ぶりです。

具体的には、大食いをしている動画をネット等で公開することが禁止です。
違反した場合は、日本円にして最高でおよそ170万円の罰金。
また、注文させた飲食店にも、およそ17万円の罰金が科される可能性があるとのことです。

中国では、おもてなしとして、お客さんが食べきれないほどの料理を注文する習慣があるそうですが、新型コロナウイルス感染症の影響で、食料供給に影響が出ることを警戒して去年から食品ロスを防ぐ取り組みを進めていることの一環のようです。

食糧自給率の低い日本も、食品ロスの問題を抱えています。
しかし、ここまでの法律を作ろうとしていると聞いたことはありません。

出町中学校の生徒たちはどうかな?

先日、給食の準備の時間に、廊下で大盛りのご飯を持った○○さんと出会いました。
偏見で申し訳ないですが、そのときの表情から想像するに、○○さんはペロリと完食したことでしょう。
「たくさんご飯もってもらったねぇ」と聞いたら、「はい」と、とてもうれしい表情をしていたからです。(※正解でした。今日廊下で会ったら「校長先生、あれ全部食べましたよ」と、笑顔で報告してくれました。)


ここからは、決してどこかや誰かを批判するという意図は全くないことを前提に書きます。
何でもかんでも、法律やルールをつくって縛っていく状況について、わたしは疑問があります。
きりがないと考えるからです。法の網をくぐり抜けようとするものも出現し、より細かい法律が必要になるといった、いたちごっこに陥る危険性があります。

小さい頃、「農家の方が汗水出して育てた農作物や、漁師さんが苦労して捕まえた魚や動物を、ありがたくいただかなくてどうする」と教えられました。
また、「植物も動物も命があり、その命をいただいていることを考えよ」と教えられました。
結果として、食べ物を残すということはだめだとすりこまれました。
※そして、何でも食べて体重が増えるのですが・・・
法律に触れるから、ルールをやぶるから、食べ物を残さないのではありません。

新型コロナウイルス感染症の対策についても、似たように感じる部分があります。
諸外国のようにロックダウンや、罰則付きの法律の整備などの強い措置をとらず、お願いベースで日本はここまで来ているように感じます。
そのことに様々な意見や批判があることは知っていますが、やはり法律に頼らなければならないのでしょうか。罰則付きの法律の整備が必要なのでしょうか。

確かに、命を守ることは最優先です。
苦肉の策かもしれませんが、命の他にも、守るべきものがあると思います。
✳ただし、矛盾を生じさせないための法整備は必要ですよ

第20号 さり気ない行動

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4月29日(木)昭和の日
5月1日(土)
5月2日(日)
5月3日(月)憲法記念日
5月4日(火)みどりの日
5月5日(水)こどもの日
5月8日(土)
5月9日(日)

飛び石の8連休がスタートしました。
誰が名付けたか黄金週間です。
新型コロナウイルス感染症の影響で、昨年同様辛抱の連休です。
人間の心を表しているのか、あまり太陽が顔を出さない天気が続くようです。

一昨日まで続いていた晴天も、昨日は久しぶりの雨。
午前中からシトシトと降ったりやんだりしていた雨が、昼から少し強い雨になった時間帯がありました。
たまたまそのとき校舎内を回っていると、交通安全集会のために体育館へ集まっているため誰もいないある学年の教室前廊下を二人の教師が歩いていました。
何かあったのかなと気になり声をかけると、「雨が強くなり、窓から吹き込んでいないか気になって見ていた」とのことでした。
気付きと、気配りと、行動にうつす心。
素敵です。
二人はちょうど確認し終えたところのようで、「(雨が吹き込むことなく)大丈夫そうです。」と、体育館へ戻っていきました。
学校でも、誰も気付かないところで、誰かが支えてくれています。
このことに気付いたけれど、授業中で動けなかった教職員もいるかもしれません。
そんな人の想いも、この二人の行動は支えていると感じました。
また、他の場所で同じように動いていた教職員がいたかもしれません。
そんな教職員(おとな)の姿勢を、生徒たちは感じています。

気付き

改めて意識したいところだと思います

校長室の一輪挿し
かたい蕾だったチューリップが花弁を開こうとしています

第19号 1年前のわたし

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今朝も生徒が登校してきます。

美術室では2年生のある学級が粘土を分け、こねて、湯飲みや皿をつくっています。
何人かにアイデアスケッチを見せてもらいましたが、なかなか工夫されています。
「クオリティ、低いですよ」と言って見せてくれた○○さんのスケッチには、ワンポイントとして木の葉が描かれており、わたしは「素敵だなぁ」と思いましたよ。

毎日の授業風景。
当たり前のようで、ありがたい風景です。
そのことを昨年、痛感しました。

ふと、1年前を思い返し、前任校で書いた「校長室より」を読み返してみました。
令和2年4月22日に掲載したものを一部抜粋して紹介します。
そこには、1年前のわたしの「想い」がありました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言が令和2年4月7日に出され、4月16日には対象地域が全都道府県に拡大されました。地域の情報を確認し、落ち着いて行動するように日本政府が呼びかけています。感染拡大が急増している富山県でも、石井知事が県民にメッセージを送りました。

多くの人々はこれらの話を聞き、今何を為すべきかを考え、自粛を心がけて毎日を過ごしています。

4月20日に、日本テレビの報道番組「news every」の中で、メインキャスターの藤井貴彦アナウンサーが、外出自粛を続ける人たちに向けて励ましと協力を呼びかけました。千葉県佐倉市が、密集を避けるために4月当初からの開催を予定していた「チューリップフェスタ」を中止したにもかかわらず、誰でも入ることができる園内に多くの人が押し寄せたことに触れたニュースの後のコメントです。

【藤井アナウンサーコメント】
今、緊急事態宣言を受けて自分を律している人ほど、観光や遊びに出ている人を腹立たしく思うかもしれません。
しかし、皆さんのような人たちがいるからこそ欧米に見られる医療崩壊を防げています。
今はみんなの足並みがそろわなくてもその姿勢は必ず誰かの行動を変えるはずです。
そして全国にはまだ感染者の少ない地域も多くあります。
不用意に生活エリアを越えた移動をしないこと。
これが誰かのふるさとを守ることにつながります。

全くその通りだと思います。人には「他の人がしているから、自分も・・・」とか、「自分ばっかり我慢していて、おかしい!」等と考える傾向があります。しかし、藤井アナウンサーが述べた通りなのです。

お笑い芸人の水道橋博士著「藝人春秋」(出版社:文藝春秋 2015年4月10日初版)の中に、コメディアンであり俳優でありタレントである、石倉三郎さんの言葉があります。

辛抱ってなぁ我慢とは違うんだよ。分かるかい?
辛抱ってのは、辛さを抱きしめるってことだからな。

長い下積み生活を経て現在マルチに活躍されている石倉さんの言葉は重みがあり考えさせられます。国語的にはほぼ同義の言葉かもしれませんが、わたしは現在の状況には「辛抱」という言葉がしっくりくると感じます。今日も「辛抱」して、未来のために備えます。為すことは多いです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


1年前のわたし。
そうでした・・・。
1年たった今も、感染拡大の第4波があり、その心持ちは変わらないなと感じます。

「他の人がしているから、自分も守らなくてよいやろ」
「自分ばっかり我慢していて、おかしい!」
そして、今は、
「今まで効果なかったから、もう協力しない」
「対策の意味が分からないから、自分はやらない」
「言っている人たちだけでやればよい」

違和感を覚えます。

ここ富山県では、富山アラートが発令され、レベル2という状況でゴールデンウイークを迎えます。
今、為すべきことは何か?
マスク着用や手洗い(手指消毒)の徹底、三密回避、そして、食事と睡眠。

わたしは、自分のできることをよく考えて、粛々と実践したいと思っています。

第18号 進む先

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階段に1年生の学年目標が掲示されました。
3年生もよく通る階段ですから、この学年目標を先輩として毎日目にしているでしょう。
先輩たちはこれを見て、どのように想うのだろうと想像すると、なんだかわくわくします。

そして、教室前廊下には一人一人考えた学級目標の原案が掲示されています。
それぞれの個性があってとても興味深いです。
同じ学級の人が、どのようなことを考えているのか伝わってくるものです。
本校は出町小学校、砺波北部小学校、砺波南部小学校、鷹栖小学校の4校から生徒が入学し、今の時期はまだお互いのことを知らない人がいます。だから、ああ、あの人はこんなことを考えているのかと、その人を知る機会にもなります。
わたしが中学生になったとき、入学したのは今の出町中学校と同じで4小学校が集まる中学校でした。7学級、307名の同級生。ぎりぎり2学級の小学校を卒業してきたわたしにとって、新しい学級1年1組の中は半数以上が知らない人でした。そのときの不安とか、期待とか、複雑な心境が、昨日のことのように思い出されます。
1年生のみんなも、この時期、いろいろ感じながら新しい中学校生活を送っていることでしょう。その中で、学級目標や学年目標が決定し、この1年間、みんなでめざすものがはっきりすると、少しほっとする気持ちが生まれているのではと想像します。
本気・根気・元気!
応援しますよ、1年生。
あ!当然、2年生、3年生も、そして、教職員も・・・。

上の3枚目の写真は、校長室の机の上に置いてある花です。これが不思議と長持ちしていて、ずっとわたしの心を和ませてくれています。水を替えてくださった○○さんに、「長く咲いてますよねぇ」と声をかけると、「きっと、入れ物がスズだからかもしれませんね」と言われました。確かにそのような話を聞いたある気がします。どのような器に活けるかによって、元気にその命を全うする花、すぐにしおれて花弁を散らす花、いろいろです。
我々人間も、同じかな。

第17号 給食に想う

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学校生活で給食を楽しみにしている生徒や、楽しみにしていた元生徒の方は少なからずおられると思います。
手前味噌になるかもしれませんが、わたしが中学生の頃より、最近の給食はずいぶんとおいしくなりました。
当時はほとんどがパン食で、週に一回のお米の日がわたしは好きでした。今ほど温かくない、ビシャビシャのご飯だった気もしますが、わたしはその曜日がうれしかったです。
クジラの肉もよくでました。よくケチャップで和えられていましたが、ごちそうでした。
ソフト麺の日や、牛乳に入れるとコーヒー味になる○○メイク(商品名なので○○と表現します)のある日もごちそう感覚でした。
とにかく早く食べておかわりをするとか、早く食べて体育館やグラウンド等の場所をとるとか、おかげさまで早く食事ができる身体になりました(これは嫌みで言っているわけでなく、教師になって担任しているときは大変ありがたいことでした。健康上はよろしくないのですが・・・)。
昔話が長くなりました。歳をとった証拠ですね。反省して、今日の出町中学校の給食風景を紹介します。それが上の写真3枚です。

新型コロナウイルス感染症対策として、密を避け、飛沫の飛散を押さえ、手指消毒に留意すると、この写真のように、ワゴン車の移動も密を避け、密を避けるために廊下で配膳して自分の給食を自分がとり、配膳に時間がかかるために準備できた人から前を向いて静かに食べています。写真にはありませんが、配膳の前に石けんによる手洗いを確実に行い、食べる直前にマスクを外しています。

グループで机の向きを変え、わいわい言いながら給食を食べるスタイルは見られません。
静かに、食事します。

果たして以前のような状態にいつ戻ることができるでしょうか。完全に戻ることはかなわなくても、会話を楽しみながら食事ができるようにはなってほしいと思います。食事をしながらの会話は、大人にとっても、子供にとっても人間関係づくりにおいて大切な時間だからです。

県独自の判断指標がステージ2へ移行する基準に到達してから数日が経過し、警戒レベルが4月23日(金)午前0時からステージ2に引き上げられました。
高い緊張感をもって行動することが求められています。
ゴールデンウイークを控え、砺波市内の中学校は地区外の学校との練習試合や、対外試合に参加する場合は、保護者の同意がなければ参加できないこととしました。

給食時にも本校では上記のような対応をとっていますが、朝、生徒が登校してから夕方に下校して無事に自宅へ帰るまで、安心・安全な学校であるための取り組みに終わりはありません。
情報を集め、考え、実践する。
課題があれば、考え、改善する。
この繰り返しですが、決して無駄なことはなく、未来につながることだと信じています。
東京、大阪など非常事態宣言が発出されている都府県ほど数字的に富山県は深刻ではないととらえることなく、できることを毎日粛々と実践するのみです。

第16号 素敵でうれしい

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「○○先生、おる?」
「いらっしゃいますか、やろ!」
これは、昼休みに職員室前で生徒同士が交わしていた会話です。
○○先生に用事のある生徒が職員室前にやってきて(※ちょうど、校長室前)、先に来ていた生徒に、尋ねたのです。
自分たちでよりよい姿を指摘し合えているところがすばらしいと、校長室で聞きながら感じました。
あ!
盗み聞きではなく、単純に聞こえたのですよ。
換気のために廊下側の高窓が開放されているので、廊下の会話がよく聞こえるのです。
単純にわたしの集中力のなさを暴露しているとも言えますが・・・。

今日は午前中に1、2年生の歯科検診があり、校医さんが時間をかけて丁寧にチェックしてくださいました。
「個人差はあるけれど全般的によく歯磨きがなされており、虫歯も以前から比べると減っている」と終了後に聞かせてくださいました。
歯という漢字は、年齢の「齢」にも使われているように、昔から一生を通して大切なものだと認識されていたようです。乳歯から生え替わってからはもう生えてきませんから、大切にしたいものです。
サメのように、歯の後ろに新しい歯が準備されており、折れたらすぐに生え替わるようなシステムがうらやましく感じることもありますが、こればっかりは仕方ありません。
出中生よ、今後も歯を大切にしていきましょう。

と、思いつつ、少し痛みを感じる歯をさすりながら外へ出ると、保健体育で陸上の学習がグラウンドで行われています。
生徒たちが見守る中、教師がスタートの仕方のお手本を示します。
「やってみせ、言ってきかせて、させてみて、ほめてやらねば、人は動かじ」という、人を育てる極意を示す言葉があります。
実技の学習でも、イメージをもって学習に取り組む場合と、イメージをもたずに学習に取り組む場合とでは、その効果に差が出ます。
ですから、まずやってみせる、お手本を示すという指導法は昔からの定番です。
「学び」の語源は「真似び」ですから。
タブレット等で自分の姿を記録し、自分自身で見返しながら学習を進めることもあります。
一人1タブレットの学習が本格的に始まる今年度は、今まで以上にイメージをもって学習に取り組む授業方法を工夫することが肝要でしょう。
これは、決してタブレットを使うことが授業の目的ではなく、学習の目標を達成するために、効果的にタブレットを使う授業が大切であるという意味です。

今日も、出町中学校の中で、素敵でうれしい場面が多く見られます。ありがたいことです。

第15号 教職員の本気

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今朝も朝早くから校舎の窓が開放されています。当たり前のように、普通教室とは反対の位置にある1階の会議室・PTA室前から美術室、技術室に続く廊下の窓も開放されています。
本校の窓は集中管理で自動的に開閉するシステムではありませんから、人力での開閉です。
生徒玄関はまだ開錠していない時刻ですから、教職員が新型コロナウイルス感染症防止対策のため、換気に留意して動いています。当たり前のことではなく、ありがたいことです。

富山県は明日の午前0時から、新型コロナウイルスの県独自の警戒レベルを「ステージ2」に引き上げます。
いっそう安心・安全の確保に留意する必要があります。


学校を回っていると、1年生が美術の時間に中庭で学習をしていました。
石を触り、その感触を60秒でスケッチブックに表現しています。
「ああ、わたしもやりたいなぁ」というのが、最初に感じたことです。
青空の下、自然を感じ、それを表現する。
短い時間でメリハリのある思考活動がある。
教師の指導のもと、生徒たちは集中して本気で学習に取り組んでいました。

教師たちは日々指導法等を工夫しながら、本気で、根気よく、元気に、教科指導に取り組んでいます。
そんな様子を見ながら、生徒たちがよりよく成長する姿を思い描きます。

第14号 111

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昨夜、令和3年度出町中学校文化・体育後援会の新旧正副会長会がありました。お忙しい中、新旧正副会長様に来校いただき、5月に開催予定の理事会、総会資料を確認させていただきました。本校が多くの地域の皆様に支えていただけるのは、正副会長様方や役員の皆様に尽力いただいているおかげです。誠にありがとうございます。生徒たちはこのありがたさに共感してくれているかな。

出勤すると、毎朝、生徒たちが登校する前には教室の窓が開いています。新型コロナウイルス感染症対策で、換気をするためです(※今後は教室の熱気を逃がすための換気という意味も大きくなります)。昨夜の文化・体育後援会の会合でも新型コロナウイルス感染症の話題が多く出ましたが、このような状況で教育活動を続けるために、誰かが生徒たちの気付かないうちに安心・安全を確保するために活動しています。

グラウンドのスタンドで、担当の授業がない時間に除草をしている教師がいます。おかげで、きれいな状態が保たれています。この教師だけでなく、多くの教職員が環境づくりに努めてくれています。地域開放で使っておられる利用者の方も、やってくださっているでしょう。

このようなことが見られるのは学校ばかりではありません。誰かが社会のために活動してくれています。何かが、地球の生態系を支えてくれています。今この瞬間は当たり前ではないのです。

本日14:30頃、複数の小型ジェット機T4が本校上空を飛行しました。明日のとなみチューリップフェアの開幕に合わせて飛来するブルーインパルスが、準備のためにテスト飛行したのです。
自分の知らないところで、自分の知らない多くの方が、それぞれ本気で根気よく元気に活動され、その結集した形としてこの世の中が成り立っていることを再認識します。

「111」
今日は、令和3年になって111日目です。
ワンワンワン。
一歩、一歩、そしてまた一歩。
自分自身のできることを、本気・根気・元気で実行していきたいものです。
「歩」という漢字は「少し止まる」と書きます。
しんどかったり、疲れたりしたときは少し止まって今来た道を振り返ったり、これから進むあたりを眺めたりして、「よし!」と思えばまた進み出せばよいでしょう。

天資養活、自他共栄。
どのようなことでも、とにかくやってみよう!
本気・根気・元気なのです。

第13号 悩ましい脳(のう)

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1限目にグラウンドを使って2年生が保健体育の学習をしていました。
授業開始後、体力づくりとして、腕立て伏せや腹筋などのサーキット・トレーニングが始まりました。
大型タイマーを使って自分の記録をファイルに書き留めて、自分の成長を数字で観られるように工夫されています。
トレーニング後、「これから、グラウンドを2周走ります」と、指導者から説明がありました。グラウンドを走るときに、記録用紙が飛んでいかないように、指導者が声をかけています。「必ず、体育実技の本をファイルに挟んで、飛んでいかないようにしておきましょう」。きっと、今まで記録用紙を飛ばしている生徒を何人も見ているからの指示でしょう。
また、グラウンドを走るときは新型コロナウイルス感染症対策のため、他の人との距離を意識しながら走ルようにも声かけをしています。特に、前後は2mはあけるように、注意喚起されていました。安心・安全が基盤となっての学校教育です。
校舎内に入っても、各教室では様々な学習活動が展開されています。

そんな様子を見て回っていて、ふと、想像します。
朝、登校するとき眠そうにしている生徒は、よく眠れていないのかな?
眠れないような心配事か、逆にうれしいことがあったのかな?
もしかしたらテレビやデジタル機器を利用する、スクリーン・タイムが長いのかな?
妄想はどんどん膨らみます。
特に、今日のような青空の下で身体を動かしている生徒を見ていると、朝の登校の様子と、家庭での生活の様子とが、なぜか妄想でつながります。

昨年の11月20日に、アンディシュ・ハンセン氏の「スマホ脳(新潮新書)」という書籍が発行されました。最新研究が示す恐るべき真実として、デジタル時代に対する危惧を伝えています。詳細は読んでいただきたいのですが、例えば、デジタル機器が若者の睡眠時間を減らし、集中力を低下させ、孤独感を高め、さらにデジタル依存状態にすることを、根拠や事例を基に述べています。なかなかに衝撃的な内容でした。動画でiPadベイビーを初めて観たときの衝撃と似ていました。
文章の最後にはアドバイスとして、デジタル機器の利用時間を制限し、紙の書籍を読んだり、手で書いたりする教育が大切なことや、散歩やランニングなどの心拍数を上げる運動をすると集中力が高まることを教えてくれています。
今年度から本格的に一人1タブレットの学習がスタートしますが、学校教育においても、家庭教育においても、デジタル機器の利用については細心の注意を払わなければと考えさせられます。特に、脳の発達段階にある子供たちにとって、その影響は深刻だと考えられるのでなおさらです。授業において、メリハリをつけた使い方をしないと、集中して学習に取り組むことが難しくなる可能性があります…。これは、学習効果が落ちることを意味します。

青空の下、それぞれの表情でグラウンドを走る生徒や、各教室でそれぞれの教科の学習に本気で根気よく取り組む生徒たちを見ながら、大人の責任を痛切に感じます。
この生徒たちのよりよい成長のために、どのようにデジタル機器を利用するのか、大人はその危険性に十分留意しながら、有効な方法を工夫することが求められています。
悩ましいことです。

第12号 刺激を受ける

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本日、同窓会長様、副会長様をお迎えし、第74回創校記念式を実施しました。
記念講演は砺波工業株式会社 代表取締役社長 上田信和様をお招きし、全校生徒に「夢をもちましょう」と題して語っていただきました。
新型コロナウイルス感染症感染予防のため、全校生徒が一度に体育館へ入場することはできませんから、1年生はリモートでの参加としました。
体育館でも、教室でも、生徒たちは同窓会長様や、上田様のお話を本気で聴いていました。
出中生の力を感じます。

上田様は、中学生が理解しやすいようにと、プレゼンテーションソフトの資料を準備してくださり、分かりやすい言葉を選んでお話してくださいました。
座右の銘として紹介された「疾風に勁草を知る」について、講演終了後、お礼の言葉を述べた生徒会長が、「その意味の大切さを感じた」と話してくれました。

上田様の講演の中でも紹介いただいたのですが、今、校長室の入り口の掲示板にその言葉を示してあります。

「疾風知勁草」

中国の「後漢書」王覇伝に書かれている言葉です。
一度滅びた漢の国(前漢)を再興し、後漢を築いた16代光武帝を支えた雲台28將と呼ばれる功臣団の序列23番目にいた王覇のお話です。
王覇は若い頃、与えられた役に不満をもって、自分はこんな器ではないと、劉秀(後の光武帝)の軍列に入りたいと願い出て拾われます。王覇は頭角を現し、高官へと出世します。そして河北攻略に従軍するのですが、河北攻略は困難を極め、最後は王覇一人になります。旗揚げ当時に付き従っていた者たちが、次々に離れ去ってしまったのです。劉秀(光武帝)はこのとき、王覇に「わたしに従ってきたものは皆去って行き、今ではおまえ一人になった。よく努めよ。困難の中にこそ、その人間の本質というものが輝くのだ」と言います。このとき使った表現が、「疾風に勁草を知る」だったようです。※やや不勉強であり、不確か情報ですみません。

最後まで苦難を共にしてくれた王覇の助けもあり、劉秀(光武帝)は天下を統一して、後漢王朝を開き、光武帝となります。

志をもって最後まで主君を信じ、支えきる。
「本気」「根気」「元気」にも、通じていませんか?!

この他に、今中学生として何が大切かというお話もあり、大変貴重な時間となりました。上田信和様、誠にありがとうございました。

また、創校記念式を支援していただいている同窓会長様をはじめ、同窓会の皆様、ありがとうございました。

蛇足
講演を終えて、2、3年生の拍手の中、体育館を退場された上田様が1年教室前を通過された際、リモートで参加していた1年生が、教室から感謝の拍手をする姿がとてもうれしかったです。
出中生、さすがです。

第11号 結果的に盗み聞き

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中庭で1年生の生徒たちがなにやら活動しています。
理科の学習で、身の回りの自然を観察する学習のようです。
実物に触れ、スケッチの仕方や記録の取り方など、観察の方法を学習しています。

何気なくものを見ることと、意識して対象物を本気で観ることでは、ものの見え方が変わってきます。
「あれ?こんなだっけ?」と、感じる瞬間が、脳を活性化するようです。

ものを見る。ものを観る。
漢字が違えば、その意味も違いますね。

観るだけでなく、聞くことも同様です。
音を聞く。音を聴く。
聴くには、積極的に音をキャッチしようとする意志を感じます。

今、校長室の前には、不定期で、「出中生に問う!!」と題して、校長発の言葉を掲示しています。

今日現在掲示されているのは、第3号。
「出中生は、脱皮しているか?」と問いつつ、上写真右のような、脱皮した後の蛇の皮を掲示しています。
これは、哲学者ニーチェの「脱皮しない蛇は滅びる」という言葉を掲示したので、そのおまけです(※「滅びる」は意訳で「死ぬ」に変えています)。
また、実物があると、人の目を引きますし…。

校長室の中で仕事をしていると、休み時間に生徒が廊下でしゃべっている声が結構聞こえます。聴こうとしているわけではないのですが、聞こえてしまうのです。※だから、題名は「結果的に、盗み聞き」です。
昨日、3号の掲示を観てくれていた男子生徒(※顔を見ていないので何年生の誰なのか分かりません)が、「ニーチェはドイツ人なのに、英文かぁ」とつぶやくのが聞こえました(※「脱皮しない蛇は滅びる」の下に、中学生だからと、英語訳もつけておいたのです)。
この正体不明の男子生徒は、ニーチェがドイツ人だと知っており(※すごい!)、なおかつ、それなら英文はおかしいと感じたようです。
「するどい!!!」これがわたしの第一感想です。
彼が去った後、「それもそうだ」と、慌ててドイツ語訳文を追加して掲示しました。
この鋭い正体不明の男子生徒はドイツ語文を読んでくれたでしょうか。
少なくともわたしは「あ!ドイツ語が追加されている!!」という声を聴けていません。
昨日から聴き耳を立てているのですが…。

なかなか世の中思うようにはいきません。
だから、面白いのですね。

第10号 何を基準とするのか

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校舎内を回っていると1年生が数学に取り組んでいました。「正の数と負の数」の学習で、「ちがいを符号を使って表す」内容です。

黒板に、立山と剱岳の標高が書いてあります。
富山県民にとって身近に感じられる数字を使っての学習です。
○○先生は「標高は何を基準にするのでしょう」と、社会科の学習とリンクする問いかけをしています。基準とのちがいや反対の性質をもつ数量を符号のついた数で表すことができることや、基準のとり方と表される数の関係について考察し説明することができることが、この学習のねらいですから、基準を意識させるのは大切なことです。

と、考えていると、ふとあることを思い出しました。
このページをご覧いただいているみなさん、次の問いに答えられますか?

問題「世界一高い山は、何という山でしょうか?」

おそらく「エベレスト」と答える人が多いでしょう。
ちょっとひねって「チョモランマ」と答える人も多いでしょう。
この二つの答えにしても、基準が何かで違っていますね。どこの国の呼び方を基準にしているかです。ただ、今回はこのことを言いたいわけではありません。

「エベレスト」も「チョモランマ」も正解と言えますし、間違いとも言えます。

問題文が「世界で一番標高が高いのは、何という山でしょうか?」であれば、その答えは「エベレスト」「チョモランマ」で正解です。※標高とは何を基準にするのかはまた別の機会に。

結局、問題文がよくないのです。基準が何か、この問題文から分からないからです。

「高さ」の基準を、地球の中心と考えれば、「山頂が地球の中心から最も離れている場所」が答えとなります。その場所は、エクアドルのチンボラソ火山(標高6268m)のようです。自転により、地球の赤道付近が膨らんでいるせいです。
「高さ」の基準を、近くの海底とすれば、「山頂が海底から最も離れている場所」となります。その場所は、アメリカ・ハワイのマウナ・ケア山(標高4205m)です。10203m離れているようです。※「です」と、言い切っていますが、やや自信がないので、理科年表なりなんなりで是非確認していただければと思います。

そんなことを考えながら、廊下に出ます。
1年生の教室前に、「中学生になって」と題した、それぞれの決意や意気込みが書かれています。
どれを読んでも、わたし自身が元気になりました。
他の人の文章を読んで刺激を受けることは、この歳になっても自分の成長のために意味がありますね。

ただし、成長を意識するための基準は今の自分自身であり、他の人ではないでしょう。「今日の自分は、昨日の自分と比べて、どれだけ成長できたかな?」と振り返ることは大切だと思います。
さて出中生のみなさん。昨日の自分と、今日の自分。
その違いに気づけていますか?
教師はその違いを、気づかせられているでしょうか?

その違いの積み重ねが、未来の自分となります。

これは、出中生だけでなく、大人にも通じることですな。

第9号 願い

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 昨夜、出町中学校PTA 令和3年度第1回全体委員会がありました。三密を避けるために会場を体育館にするなど、新型コロナウイルス感染症対策をとっての開催です。昨年度は紙面決議でしたので、2年ぶりに顔を合わせての会となりました。会長様はじめ、関係者の皆様におかれましてはご多忙の中、ご出席いただき、誠にありがたいことです。

 7つの議案の審議が終わり、その後は各事業委員会、そして最後に第2回役員会と、長時間にわたって今年度のPTA活動に向けての協議が進みました。「すべては子供たちのために」と、この場におられることをひしひしと感じます。

 学校も、保護者も、そして地域の皆様も、子供たちのよりよい成長を願うことに変わりはないと思います。入学式の式辞で述べましたが、学校教育だけでは背負いきれないものも多々あります。保護者や地域の皆様との連携が一層必要になっています。子供は親にとってかけがえのない宝であるとともに、地域においても大きな財産です。今後も出町中学校の子供たちが心豊かに成長するよう、温かく見守っていただきたいと思います。
どうか、よろしくお願い申し上げます。

 改めて、令和2年度PTA役員の皆様、ありがとうございました。新PTA役員予定者の皆様、今年度1年間よろしくお願い申し上げます。

第8号 デジタルもアナログも

各教室に電子黒板を配備していただき、より積極的に毎日の授業の中で活用するようにしています。ただし、決して単に使うことが目的なのではなく、より学習内容を分かりやすくするための道具として使うことが目的です。

資料の中で注目すべき部分を拡大することで、どこに注目するのかを具体的に生徒たちがイメージできますし、電子黒板内にタイマーを見やすく表示することで、メリハリのある思考活動に取り組むことができます。これはデジタルの良さです。
教師は、分かりやすい授業をめざし、日々指導法を工夫しています。


生徒玄関前には新入生に向けた、各部活動からの入部勧誘ポスターが掲示されています。それぞれの部活動の気持ちがあふれ出ているように感じます。これはアナログの良さかな…。

デジタルも、アナログも、それぞれに良さがあり、その良さを活用するかどうかは、使う人間の工夫次第ということですね。
今年度は一人一台のタブレットを使うようになります。ハード面、ソフト面で、鋭意準備中です。ますますデジタルの良さ、アナログの良さを、指導に効果的に活かしていけるよう、研修に励む必要があります。
「脱皮しない蛇は死ぬ」のです。
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第7号 努力は必ず報われるのか

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先日行われた
第97回全日本選手権水泳競技大会で
池江璃花子選手が4冠を達成しました。

結果も記録もすごすぎます。

50mバタフライ 1位(※学生新記録)
100mバタフライ 1位
50m自由形 1位(※学生新記録)
100m自由形 1位

4日の女子100mバタフライで東京オリンピック・パラリンピックの出場内定を確実にした後のインタビューが特に印象的でした。

「苦しくてもしんどくても、努力は報われるんだなと思いました」

涙ながらに語る彼女の姿を観て
わたしはスキーモーグル日本代表の上村愛子選手のインタビューを思い出しました。
バンクーバーオリンピック・パラリンピックの決勝でメダルを逃した直後のそれです。
インタビューの最後に
「メダルに手が届くように支えてくれる人がすごく多かったんで、それを考えるとどんどん出てきますけど。ありがとうございました。」
と涙を流しながら笑顔で答える彼女を観てわたしはテレビの前で号泣しました。

今回の、池江選手の語った「努力」とは何でしょう?
「報われる」とは、どのようなことを意味するのでしょう?
あのとき、上村愛子選手の努力は報われなかったのでしょうか?

池江選手は後日、このインタビューについてのあるツイートに対して、次のようなリツイートをしています。

「自分の過去では、努力した先に「病気」が待ち受けていて、積み重ねてきた「努力」がすべて無駄になった気がしました。パリを目標といっていた心のどこかには、東京オリンピック・パラリンピックに行きたいという気持ちも少なからずあって、それを達成できたからこその言葉なのかもしれません。どんな人も努力はしていると思います。ただ、その努力という定義も難しいなと思います。本気で目指してきたことをたとえ達成できなかったとしても、その努力は必ず誰かが見てて、誰かが勇気をもらえるのではないでしょうか。」

そうなのです。
努力は報われるのです。
と、今のわたしも思っています。
出町中学生は、池江選手のインタビューを聞いたでしょうか?
聞いたなら、何を感じたでしょうか?
今度、誰かに聞いてみましょうか。

※写真は池江璃花子選手のHPからです。
https://www.rikako-ikee.jp/

第6号 タイミング

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午前中、1年生が校舎内を回って、どこに何があるかや、使うときに注意することなどを学びました。出町中学校の校舎は広いので、すぐに覚えられないかもしれませんから、使いながら少しずつ覚えていきましょう。

職員室には生徒が明日の予定等を確認するためのホワイトボードがあります。その場所の確認や、職員室の出入りについて習っている様子が写真上左です。学校生活のいろいろなことが小学校の時とは違っていますから、今週は毎日疲れたかもしれませんね。変化は人間にとってストレスをもたらせますから…。ただし、だからといってこのことをマイナスととらえるのも人生、これがチャンスとプラスにとらえるのも人生です。要は、自分がどう決めるかです。

変化は何かをするためのタイミングだとわたしは思っています。
今回、異動で伝統ある出町中学校へ赴任したことも、何か意味があり、何かをするタイミングだと考えます。自分にできることは何かを考え、そしてそれを形にしようとする毎日です。

入学した1年生だけでなく、2、3年生は進級したことで、同じく環境が変化しています。3年生は中学生活最後の年であり、進路選択の年ということで、心持ちも大きく変化していることでしょう。これは考えようによって、今までの自分を変えられるタイミングですね。

たまたま廊下で出会った2年生の○○さんに、「新しいクラスはどうですか?」と聞くと、「知っている人が多くて、ほっとしました」と答えてくれました。そうですよね。何事も初めては緊張しますから、知っている人がいると心強いものです。これはよりいっそう仲間との絆を深められるタイミングですかね。また、知らない人が多い人にとっては、それだけ新しく知り合えるチャンスが巡ってきたということです。

今日は新任式・始業式・入学式のあった週の最終日。タイミングとしては、諸々のお祝いを伝えるよい機会かもしれません。給食に、進級、入学を祝う「お祝いデザート」が提供されていました(写真上中)。
「一番最後に食べよう」ととっておき、「いよいよデザート!」となったのですが、スプーンがありません。これは試されているのだろうかと、箸を使って完食しました。「ごちそうさま」をして、食器を片付けようとお盆を持ち上げたタイミングで「袋に入ったスプーン」が、どこからともなく登場。「ああ、このタイミングか」と、注意力散漫な自分を責める金曜日の食後でした。

第5号 成長を実感する

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昨日は、好天に恵まれ(写真上左)、令和3年度の入学式を挙行し221名の新入生を迎えることができました。新型コロナウイルス感染症対策として、多くの来賓のみなさんをご招待できませんでしたし、保護者の皆様にも新入生一人あたり、家族1名のみの参列をお願いせざるを得なかったことは心苦しい限りでした。2、3年生も、各教室でのリモート参列という様式をとりました。ぜひ、これからの学校生活の中で、1年生を導いてほしいですし、手本となってほしいです。

新入生は今日から本格的に中学校生活をスタートさせています。朝の読書の活動では、どの教室もピンと張り詰めた中で活動に取り組んでいました。少し袖の長いその手で書籍を持ち、本気で目で文字を追うその姿に初々しさを感じます(※その後に回った2、3年生の教室でも、静かに読書活動に取り組んでいたことを付け加えておきます)。

しばらくしてから学校内を回っていると、3年生の身体測定に遭遇しました。身長と体重の測定を終えた○○さんに、結果の書いてあるカードを見せてもらいました。「あまり伸びてませんよ」と渡してくれましたが、「え!1年生の時から着実に伸びているじゃないの!!」と言うと、「まあ、成長期ですから」と、笑顔を返してくれました。また、□□さんのカードを見せてもらい、「おお!!10cm近く伸びているではないか!!」と言うと、「ありがとうございます」と、これまた笑顔を返してくれました。

成長をその生徒の姿として見ることができますし、数字で見ることもできます。数字はあくまでも数字なのですが、その数字の使い方次第で、自分自身の成長をはっきりと実感することができます。数字に振り回されるのは面白くないですが、○○さん、□□さんの笑顔を思い出しながら、数字をより効果的に使わない手はないと感じました。

ちなみに、わたしの体重は、数字によって(あまりよろしくない方向へ)成長していることが判明しています…。成長を実感することと、その後の対策はまた別問題ですね。

第4号 初心忘るべからず

今朝、学校を回るといろいろな場所で「愛」を感じました。

新入生に向けて、新2年生が入学のお祝いの気持ちを表したメッセージが、各教室の廊下掲示板や黒板にあり、後輩を思う先輩の「愛」を感じます。

新年度がスタートして2日目を迎える生徒たちに、想いを伝える担任メッセージがあったり、生徒一人一人の机に配布物がセットされていたり、各担任の「愛」を感じます。

玄関前では、新入生の保護者受付用のテントを朝早くから担当教師と共に設営している生徒がいます。これも、新入生への「愛」でしょうか…。母校への「愛」でしょうか…。

それぞれの場所で、それぞれが自分のやることを考え、「本気」で取り組んでいるように感じられ、朝からうれしくなりました。

朝の会が終わり、職員室へ用事でやってきた新3年生の○○さんが、「失礼します!2年、あっ!!、3年○組の○○です。□□先生に用事できました。」と、元気よく挨拶をして入室します。まだ、3年生に慣れていない初々しさがとても新鮮です(※用事が終わった後、思わず「今のことをHPに書いてよいですか?」と○○さんに許可を取り付けました。「いいですよ!」と、笑顔で答えてくれ、何ともさわやかです)。

生徒も教職員も、この時期の気持ちを忘れないでいたいと感じた朝でした。

「初心忘るべからず」

この言葉は、世阿弥の言葉とされています。「最初のころの志を忘れてはいけない」といった意味で使われますが、世阿弥が言ったことはそれだけではないようです。

60歳を過ぎた頃に書いた「花鏡」の中で、世阿弥は、
第1に「是非の初心忘るべからず」
第2に「時々の初心忘るべからず」
第3に「老後の初心忘るべからず」
と、3つの「初心」について語っています。

「是非の初心忘るべからず」では、若い時に苦労して身につけた芸は、生涯忘れてはならない、と言います。

「時々の初心忘るべからず」では、経験者であっても初めて演ずる能では初心者であり、その時々の演技をその場限りにしてしまっては、次に演ずる時に何も残らない、と言います。

「老後の初心忘るべからず」では、老後になって歳をとっても、初めて習うことを乗り越えなければならない、と言います。

このように、「初心忘るべからず」とは、若い頃や、初めて経験した時に感じたことを忘れないということだけでなく、その時々の未熟さを受け入れ、新しいことに挑戦していく気持ちや、姿勢を忘れてはならない、ということでしょう。
「いくつになっても、初心者に戻って自分を見つめ直す。」
わたし自身、大切にしていきたいです。

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第3号 スタート

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2、3年生が登校し、新任式、始業式を行いました。

新任式で、生徒会長□□さんの素晴らしい挨拶を聞き、この後に始業式の式辞を述べるわたしの緊張は、グンと高まりました…。□□さん、ありがとう。

やはり、生徒のいる学校は、活気があります。

式の後、職員室前の集配棚を確認しに来ていた○○さんに、「スタートして、どうですか?」と問うと、「なんだか、緊張しています」と答えてくれました。「わしも一緒だよ」と言うと、笑顔を返してくれ、なんだかうれしくなりました。その笑顔に、「やる気」を感じたからです。

その後、教室を回って各教室の最初の学級活動の様子を見ました。新しい教室、新しいクラスメイト、新しい年度…、○○さんが答えてくれた「緊張感」が、どのクラスからも感じられます。元気にふるまっている◇◇さんも、いつもとは違う心持ちなのだろうなと、勝手に想像しました。

スタートは、変身のチャンスです。年度中に何回かある節目の中でも、大きな一つです。「脱皮しない蛇は死ぬ」と、始業式の式辞で話しました。未来の自分のために、脱皮しながら成長していってほしいと願っています。そして、キーワードは、「本気・根気・元気」であり、本気でチャレンジし、チャレンジしたなら根気よく取り組むこと(※やりきると言ってもいいかもしれません)。そして、それを支えるのが元気であること。それはたとえカラ元気でもかまわない、と伝えました。

天資養活、自他共栄。この校訓を礎として、教職員も「本気、根気、元気」で令和3年度の教育活動を進めていきます。

第2号 出町中学生

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令和3年度の始業式を明日に控え、今日は新3年生が準備のために登校しました。
写真は、活動前に体育館で担当教諭の説明を聞いている様子です。
新型コロナウイルス対策のために、距離をとって座っているので、ひとつの学年だけで体育館はほぼいっぱいの状態です。
説明を本気で聞いている様子を見て、頼もしく感じました。

さすが出町中学生!
さすが出中の3年生!!

そう言えば、土曜日に台車を使って車から校長室へ書類や書籍などの荷物を運ぼうとしていたところ、二人の生徒が走ってやってきました。
「お手伝いします!」
なんと!ごろごろと台車を玄関から車へ押していく姿を見て、部活動を中断してやってきてくれたようです。
「いやいや、ありがとう!その気持ちだけで十分です。部活動を続けてください。」と伝えました(※厚意を受けて、手伝ってもらえばよかったのかしらと、その後考えてしまいました…)。
二人は「はい」と明るく部活動へ戻っていきました。なんともうれしい限りでした。
さすが出町中学生!!!

後日、顧問の先生に、「先生、ご配慮いただき、ありがとうございます」と伝えると、「いえいえ、自発的に生徒がとった行動です」と教えてもらいました。
ううん、ますます出町中学校のすごさを体感しました。

これからも、「 天資養活 自他共栄 」の校訓を教育活動の基本とし、学校運営を進めていきます。

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行事予定
1/18 第3学年保護者会1日目
1/19 第3学年保護者会2日目

学校だより

相談室より

インフルエンザ様式

その他感染症様式(インフルエンザ以外)

学校からのお知らせ

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