最新更新日:2024/06/01
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校訓 天資養活 自他共栄  本校の特色を活かし、保護者や地域のみなさんと連携しながら、一人一人の生徒が「勇気をもって」一歩踏み出せる学校をめざします
出中 校訓
出中 校舎
砺波市立出町中学校
住所:〒939-1366
富山県砺波市表町18番29号
TEL:0763-33-2329
FAX:0763-33-2330

タブレット no.480

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本日、1、2年生のタブレット端末返納式を実施しました
※3年生は卒業式前に実施しています
出中生は次に使う人のことを考え、丁寧に機器を扱いながら令和4年度も学習に活用していました
本校での授業の様子もタブレットや電子黒板等のICT機器の導入で、変わってきています

約3年前の令和元年(2019年)12月19日に当時文部科学大臣だった萩生田光一 氏がメッセージを発信しました
題名は「子供たち一人ひとりに個別最適化され、創造性を育む教育 ICT 環境の実現に向けて 〜令和時代のスタンダードとしての1人1台端末環境〜」です
内容は次の通りです(抜粋) ※https://www.mext.go.jp/content/20191225-mxt_syo...
・令和元年度補正予算案に、児童生徒向け1人1台端末、高速大容量通信ネットワーク整備が盛り込まれた
・子供たちにとって、PC端末は鉛筆やノートと並ぶマストアイテム
・今や社会のあらゆる場所でICTの活用が日常のものとなった
・子供の可能性を広げる場所である学校が、時代や世界からも遅れたままではいられない
・1人1台端末環境は、もはや令和の時代における学校の「スタンダード」
・我が国150 年に及ぶ教育実践とICTとのベストミックスで、学校教育は劇的に変わる
・多様な子供たちを誰一人取り残さず、個別最適化された学びや創造性を育む学びに寄与する
・特別な支援が必要な子供たちの可能性も大きく広げる
・ICTの導入・運用を加速し、学校における働き方改革にもつなげる
・忘れてはならないことは、ICT環境の整備は手段であり目的ではない
・子供たちが変化を前向きに受け止め、社会の形成に参画するための資質・能力を一層確実に育成していくことが必要
・その際、ICTを適切・安全に使いこなすことができるようネットリテラシー等の情報活用能力を育成していくことも重要
・文部科学省としては、1人1台端末環境の整備に加えて、来年度から始まる新学習指導要領を着実に実施していく
・教育課程や教員免許、教職員配置の一体的な制度の見直しや、研修等を通じた教員のICT活用指導力の向上、情報モラル教育をはじめとする情報教育の充実等、ハード・ソフトの両面からの教育改革に取り組む
・この機を絶対に逃すことなく、学校・教育委員会のみならず、各自治体の首長、調達・財政・情報担当部局など関係者が一丸となって、子供たち一人ひとりに個別最適化され、創造性を育む教育 ICT環境の実現に取り組んでもらいたい

そして、この日に文部科学省から「GIGAスクール構想の実現パッケージ 〜令和の時代のスタンダードな学校へ〜」のリーフレットが発出されています
その中に、「目指すべき次世代の学校・教育現場」が明記されています
・学びにおける時間・距離などの制約を取り払う 〜遠隔・オンライン教育の実施〜
・個別に最適で効果的な学びや支援 〜個々の子供の状況を客観的・継続的に把握・共有〜
・プロジェクト型学習を通じて創造性を育む ~文理分断の脱却とPBLによるSTEAM教育の実現〜
・校務の効率化 〜学校における事務を迅速かつ便利、効率的に〜
・学びの知見の共有や生成 〜教師の経験知と科学的視点のベストミックス(EBPMの促進)〜

メッセージの公表から約3年が経過しました
当時の文科大臣のメッセージの中の、「忘れてはならないことは、ICT 環境の整備は手段であり目的ではない」ことを意識しつつ、今後もよりよい教育を目指します

教えるもの no.479

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終りが見えなかったり、終わりのないものに立ち向かったりすることは、なかなかにエネルギーがいります
その中には、避けては通れないものも存在します


最近、高校男子バスケットボール界で9度の日本一になった福岡第一高校バスケットボール部で、創部に関わって現在も監督を続ける井手口 孝 氏のお話に触れる機会がありました
創部2年目で福岡県ベスト8、5年目でインターハイ出場と実績を残されたことで、「自分がよい指導者だからだ」と、驕り高ぶる気持ちがあったことを回顧されています
しかしそれは大間違いで、指導者としての実力不足を痛感させられた出来事が2000年に起こります
バスケットボールの本場であるアメリカで、日系人として初めてジョン・ウッデン アワード(※全米大学コーチとして最高の賞)を受賞されたデイブ・ヤナイ コーチの指導を受けるため、選手と共に渡米されたときのことです
2週間にわたる指導を受けたある日、ロサンゼルスで一番の強豪校との練習試合が組まれます
全く歯が立たず、選手たちも心が折れかけていた時、Mというエース選手がミスをして相手にボールを取られ、そのまま速攻でシュートを決められます
Mは戻ってディフェンスをする気力もなく、その場に立ちすくしていたそうです
井手口 氏は自分なら「お前のミスだろ!自分で戻ってディフェンスしろ!!」と強烈に叱っただろうとその瞬間を回顧されています
このとき、デイブ コーチは片言の日本語でMに言います

M、お前はいい選手だ
いい選手はミスをしても一所懸命がんばる
なぜ、あなたはいい選手なのにそれをやらないのか

少し生意気で、ちょっとやそっとのことでは泣かない、根性のある選手だったMは、このデイブ コーチの一言で突然泣き出し、その後は人が変わったように相手に向かってハードディフェンスをし始めたそうです
この事実は井手口 氏にとっては衝撃であり、指導者として大きく変わるきっかけだったそうです
数年間ずっとそばにいた自分が気付けなかったことを、2週間の練習でデイブ コーチは気付き、一言で大きく成長させたのですから・・・
このことで、選手への言葉かけについて工夫するようになり、そのために選手たちをよく見るようになったと回顧されています
その結果が高校男子バスケットボール界で9度の日本一です
※インターハイ優勝5回(H16,H21,H28,R1,R4)、ウインターカップ優勝4回(H17,H2,H3,R1)

このエピソードはとても興味深く、深く考えさせられるものです
教育活動において大切なことです
当たり前のことなのですが、わたしも含めて本校ではできているだろうか、意識されているだろうか、と考えます

よりよい教育を目指すことに終わりはないのです
これは教育に限ったことではなく、「よりよい人生」としても、そこに終わりはないでしょう
まさしく、卒業生が式で合唱したRADWIMPSが歌う「正解」の歌詞、「制限時間はあなた(わたし)のこれからの人生」なのです

次へ no.478

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昨日227名の卒業生が本校を巣立ちました
第3学年の教室は、既にサイズ順に机椅子が並べられ、新年度に向けて準備が進められています

この職に就いてから、ずっと生徒たちは学校を巣立っていき、わたしは学校に残されます
わたしも中学生時代がありましたから、その時は巣立っていますが、教師になってからはずっと学校に残ります
教師として自分自身も変化していますが、劇的に成長する生徒たちとは比べものになりません
だからこそ、どこか取り残されるような感覚になるのでしょうか

そしてこのとき、映画「愛と青春の旅立ちの」終盤のシーンを思い出します
※昨年度の校長室よりにもこのことを書いていました・・・

「愛と青春の旅立ち」の原題は、「An Officer and a Gentleman」
直訳すれば「士官と紳士」
邦題と全然印象が違います(※こういう洋画や洋楽は多くありますね)

この映画で1982年度アカデミー助演男優賞を受賞したルイス・ゴセット・ジュニアが演じる士官候補生学校の教官 フォーリー海兵隊軍曹は、候補生たちを徹底的に鍛え上げ、教育する鬼軍曹です
リチャード・ギアが演じる主人公ザック・メイヨは、厳しい訓練を乗り越えて、卒業と同時に鬼軍曹の1階級上の士官となります
散々息子であるメイヨを馬鹿にしていた父親も、厳しい言動で指導し続けたフォーリー軍曹も、敬礼しなければならない階級です(※軍内の上下関係は絶対です)

鬼軍曹が卒業式直後にメイヨに敬礼するシーンが、わたしは好きです
士官候補生学校の卒業式では、最初に敬礼してくれた自分より階級が下の現役軍人に、1ドル銀貨を渡す習わしがあるそうで、鬼軍曹はそれに該当します

銀貨を受け取り、
「おめでとう、メイヨ少尉」と鬼軍曹は祝福します
(Congratuations, Ensign Mayo.)
「あなたのことを決して忘れません、軍曹」とメイヨは敬礼します
(I will never forget you, Sergeant.)
「分かっている」と、軍曹
(I know.)
「あなたがいなかったら、こうなれなかったです」とメイヨは軍曹に謝意を表します
(I wouldn't have made this, if it weren't for you.)
「ここから立ち去れ」と、照れ隠しか、軍曹らしくやや小声でメイヨに言います
(Get the hell out of here.)
少しの間をおいて、
「ありがとう、軍曹」と言い、メイヨは軍曹の前を去ります
(Thank you, Sergeant.)

こんな、シーンです
※メイヨから受け取った銀貨だけ、軍曹が右のベルトに挟むことも、ぐっときます

努力すれば夢はかなう! 這い上がれる!
いかにもアメリカ映画です

もしかしたら、13週間の厳しい訓練を乗り越え上官になる教え子に教官(鬼軍曹)が敬礼する姿を、少し自分と重ねているのかもしれません
フォーリー軍曹のような外から見える鬼のような厳しさではなく、別の形(意味)の厳しさで指導するために、日々我々教職員は鍛錬しなければならないとわたしは思っています
そのことを自分自身に戒める意味で、この時季にこの映画を思い出すのかもとも思っています


今日は昼から県立学校の合格発表
その結果次第で自分の進路が決定しますが、進路決定が少し後になる場合もあります
長い人生において、入試の合否はあくまでもひとつの結果でしかありません
といいつつ、その結果に一喜一憂してきたわたしですし、人間はそうなるものだと思っています
ただし、このことは卒業生に伝えたい
諸々の結果の先にある進路は、今の自分にとってよりよい進路先であるとわたしは考えていることを
今後、自分がその場所でどのように過ごすかで、自分の未来は決まります
式辞でも言いましたが、自分の未来を決めるのは自分でしかないのです

ドキドキしながら、わたしもその時を待ちます

第76回 卒業証書授与式 no.477

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227名の卒業生を見送りました
テルテル様のおかげか、出中生の日頃の行いのおかげか、巣立ちにふさわしいお天気になったと感謝しています

今回は、お招きする来賓の数を久しぶりに増やしての式としました
また、1、2年生には3年生が巣立つ式を直接全身で感じてほしく、全校が式に参列することとしました
来賓の多くの方から、終了後に「とても良い式でした」と声をかけていただき、出中生の成長の姿を見ていただけた幸せを感じています
片付けをしていた2年生に、卒業式はどうだったか尋ねると、「とても緊張しました」との返事がありました
「そうか、1、2年生にとってもあの緊張感を味わえたのか」と、今回のようにしてよかったと少しほっとしました
誰からも信用されませんが、式の前はわたし自身が戻しそうになるほど緊張していました
どうもそのようには見えないようですが・・・

式の途中、○○さんの答辞を真正面で聴きながら、こみ上げるものがありました
また、卒業生合唱の中で、何人かの男子が涙を拭いている様子が見えて、ますますこみ上げてきました
卒業生が合唱したRADWIMPSの「正解」は、学年議会が中心に選曲したものです
歌詞の最後にある、あなたの中にあなたのための「正解」があり、その正解を求める制限時間や解答用紙、そして採点基準はあなたのこれからの人生である旨の言葉を式辞の中に入れさせてもらいました
だから、一層、卒業生が本気で歌う合唱は、大きくわたしの心を揺さぶったのです

みんな、おめでとう
みなさん、おめでとうございます

そして、ありがとうございました

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+227で22,734 no.476

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「227」
今年度の卒業生の数です

「22,734」
令和5年3月末現在の出町中学校同窓会会員数です

この数字に、出町中学校の歴史と伝統の重みを感じさせられます
本日、同窓会長 瘧師 様はじめ、顧問 稲垣 様、副会長様方、PTA会長様に参列いただき、同窓会入会式を開催しました
生徒代表が入会の言葉を述べ、会長様から歓迎の言葉をいただいています
その言葉を聴きながら、目の前で本気で話を聴いている3年生の、本校での中学校生活の様子が走馬灯のようにイメージされ、とても感慨深い時間でした
今回はこの場に1、2年生も参列し、この雰囲気を身体全体で感じてくれたと思っています
参列しての受け止めは一人一人それぞれでしょうが、2年生にとって来年は自分たちの番であり、1年生にとって2年後が自分たちの番です
この場で、同じ空気の中で、この雰囲気を身体全体で感じることに、わたしは意味を感じます
明日の卒業証書授与式もそうです
学校行事の中で、最も重要な式とわたしは捉えています
本校での3年間の成長のみならず、義務教育の集大成として、その言動でそのことを示す式です
まだ感染症対策で人数制限をせざるを得ない状況ですが、昨年度よりも多くの来賓のみなさんにも参列いただく予定です
地域のみなさんにも出中生の成長の一端を見ていただけいることは、今までお世話になった事に対するお返しだと思っています
そして何より、久しぶりに全校がひとつの会場にそろっての卒業証書授与式です
午前中に予行を実施し、明日に備えています

令和5年3月15日(水)
第76回 砺波市立出町中学校 卒業証書授与式

今、私の中では、楽しみ、寂しさ、緊張感等、いろいろな感情がぐるぐるしています
そして、その気を紛らわすかのように、テルテル様に出中生の巣立ちにふさわしいお天気を、昨日に引き続き再度お願いしています

会場の全員で、よりよい場をつくり上げられたらと思っています
明日もよろしくお願いします
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迫る no.475

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今朝は、卒業証書授与式の週の始まりの朝
昨日の暖かい空気が一転し、最高気温が10度以上低いと予測される今朝の空模様はやや荒れています
登校時刻よりもちょっぴり遅れて来た○○さん(※個人情報保護の観点から学年も秘密です)に生徒玄関で声をかけました
「おはようございます 寒かったでしょう」(わたし)
「おはようございます」(○○さん)の後の彼の言葉がなかなかでした
「はい、寒かったです 侮(あなど)っていました」(○○さん)と、にっこり
「侮っていた」と表現した○○さん
その言葉と彼のその笑顔に朝からわたしはやられました

冬のような鉛色の雲の下、花を開いている校地内の紅梅・白梅が風で揺れ、雨に叩かれています
水たまりもその風の強さで波立ち、その中に雨粒による波紋が重なっています
紅梅・白梅には、卒業証書授与式まで、がんばって花を開いていてもらって、出中生の巣立つ様子を見守ってほしいと願っています

そして、今年度も運動会や和鍾文化祭で本校を見守っていただいたテルテル様に、卒業証書授与式が無事挙行できますように、最後のお願いです
「ぜひ、3月15日は、出中3年生の巣立ちの日にふさわしい空にしてください!!」

その日が迫っています
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予餞会 no.474

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予餞会
あらかじめの、はなむけの、会
はなむけは、馬の鼻を進む方向へ向けることのようで、旅立つ人へのはなむけの言葉のはなむけもこれです
卒業証書授与式の前に行う会にふさわしい名称です
生徒たちの会であり、生徒たちのための会であり、生徒たちによる会です
生徒の手による3年生を送り出す会であり、生徒の手による卒業の会とも言えます
創意工夫あふれる企画・運営で、多くの3年生の笑顔が見られました
そして、1、2年生の笑顔も、教職員の笑顔も見られました
教師になって、この場に一緒に居られてよかったと思う場面のひとつです
出中生の笑顔には、表現できないキラキラした宝物のようなものを感じられるのです
生徒会執行部を中心に、生徒会員全員のおかげです
すべての人に感謝を伝えたいです
ありがとう

来週はいよいよ卒業証書授与式です
久しぶりに全校生徒が一堂に会しての式となります

しかけ no.473

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今朝も春靄の中、日が昇ります
本日は県立学校の一般選抜学力検査2日目
天候の影響はなさそうで、少しほっとしています

「諦めるな 諦めるな 諦めるな
 喰らいつけ 最後まで」

これは、アニメ「鬼滅の刃」の主人公 竈門炭治郎 氏の言葉です
昨日まで、校長室前の掲示板に掲示していました
受検する3年生に少しでもわたしの応援の想いが届けばと願った掲示です
※今は、井上 靖 氏 の言葉に差し替えました
それぞれの検査会場で、出中生が本気で根気よく検査問題に取り組む様子を想像しながら、ただひたすら力を出し切ることができることを祈るのみです
昨日も書きましたが、「最後の最後まで、焦らない、でも、あきらめない」です

さて話は変わり、わたしもよく利用するネット検索
ある言葉を検索すると、その後から表示される画面にはその検索に関連するワードが溢れます
また、ネットであるアーティストの楽曲を一度視聴すると、そのアーティストの過去の作品や、似たジャンルのアーティストが検索候補として並ぶようになります
他にも、ネットでニュースを読むと、そのニュースに関連する話題ばかりが表示されるようになります
最近、このようなネットの状況を、心底怖く感じる瞬間があります
これらはすべてAIを利用した情報提供(※広告も含めて)の結果です

ネットが今ほど生活に入り込んでいない時代、わたしにとってのそれはテレビでした
テレビ番組の映像が子供たちの成長を阻害するとの抗議の声に、あるテレビ局関係者が「それほど影響はないですよ」と答えたところ、「それならば、なぜCMを流すのだ!!」と言われ、そのテレビ局関係者が絶句している姿をテレビで観た記憶があります
映像・画像や音楽は脳に刺激を与え、その影響は大きいのです
CM以上に個々人が関心のある情報を流すことのできるネット世界では、受け手側がよほど意識していなければ、偏った情報や、怪しい情報が溢れる環境にどっぷりと浸ることとなります
それは自分の興味があり、心地の良い情報であるからこそ厄介です
そのような情報をもとに思考するとはどういうことでしょう
いや、もう思考していないのかもしれません
ダラダラと依存症のように流れる情報を何も考えずに観続ける状態
テレビ・ラジオ・新聞・雑誌等のメディアよりも、より巧妙な「しかけ」がそこにあると思います
きっとテレビっ子だったわたしが今の時代に中学生だったら、ネットの世界にドはまりしている情景しか想像できず、恐ろしいかぎりです

ただし、ものごとは表裏一体
「しかけ」をよりよい成長につなげることもできるはずです
実際、アナログの時代から学校教育の中で「しかけ」は教師の中で意識されていました
教科の学習だけでなく、特別活動や学校行事も含め、学校内での教育すべての中です
「しかけ」のないところには何も起こりません
種をまかずして、芽が出るわけはないのです
また、種をまくだけでなく、水をやることで種は発芽することも重要です
自然は我々にその現象で多くのことを教えてくれています
そのひとつが人間の成長にも、「しかけ」が必要だということでしょう
例えば、校長室だより「それぞれの想い no.470」でほんの少しだけ紹介した音楽科での担任へ向けての3年生の合唱もそうです
音楽科担当教諭の「しかけ」があって、出中生の中で感謝の芽が出て、大きくなり、あの素敵な時間・場が生まれたのです
多くの場合、その「しかけ」に気付く生徒は少ないかもしれません
生徒に気付かれないように「しかける」ことが、教師の腕の見せ所ですから
生徒に気付かれることは「やらされ感」満載となりますから、感動も何もあったものではないでしょう
そこにあるのは、しらけたムードです
自然な流れの中で素敵なふるまいができる出中生・教職員であってほしいと願っていますし、わたし自身がそうありたいと思っています
これはなかなかに難しいことですが、チャレンジしなければ何事も始まりません
これは「しかけ」のひとつです

そして、冒頭に登場した校長室前の掲示物も、「しかけ」のひとつです

3年教室へ向かう階段にも後輩たちのメッセージが掲示されています↓
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日が昇る no.472

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春靄の中、日が昇ります
本日は県立学校の一般選抜学力検査の1日目です
関係する出中生一人一人が、自分の力を発揮できるよう祈るのみです

部活動の試合でもそうですが、顧問・監督、親として応援するよりも、自分でやった方がメンタル的に楽かもと思うことが多いです
見守ることしかできませんから

あえてこの言葉を使います
今日の検査に臨む出中生のみんな、がんばれ!!
最後の最後まで、焦らない、でも、あきらめない

昇る朝日もそんな出中生を応援しているように感じるのは、自分本位過ぎますね

昨夜は満月に近い月が、昇っていました
月も応援していたように感じています
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それも準備 no.471

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朝から中庭の雪つりを外す作業が始まっています
朝の会と1限の間にその様子を観ている2年生
個人的にはこういうことに気付いて興味をもって観るという行為が大事だと思うので、その様子を見てうれしくなります
スマホのカメラを向けるとなぜか彼らは窓際から離れましたが・・・(※わたしは決して教室へ入れとのメッセージを送ったつもりはないのですよ うれしかったのですよ)

昨日は啓蟄であり、雪つりを外す作業をしばし見ながら、誠に古の方々は生活体験から暦を的確にとらえていると感じました
そして、これは雪つりの役割が終わっての片付けですが、これからの準備でもあるなと思いました
いつ吊って、いつ外すか
1日の中でいつ作業するのがよいか
すべて経験です
教師も教育実践から多くの経験を積み、そこから自分なりの法則なり手段なりを見つけていくことがあります
ただ、そこで終わりではなく、実践と理論とが結びつくことで、より教育に厚みが出ると考えます
理論だけでは役に立たないことは理解しやすいですが、実践だけでも役に立たないことがあるのです

実践と理論

そのためには当然、実践があることと、理論を学ぶことが必要でしょう
決してノウハウの習得ということではなく、愛を基盤とした理論に裏付けされた実践による教育の体得
言うは易しで、このことにゴールはないと思っています

単に「生徒のために」をキーワードとする、教職員への「やりがい搾取」は厳禁ですが、生徒の成長を信じ、願い、そして指導・支援することはわたしたちの責務だと、わたしは思っています

明日から県立学校の一般選抜検査です
受検者を応援し続けます

それぞれの想い no.470

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先週末に1年生が本気で根気よく制作していた、卒業を控えた3年生へのメッセージを掲示していました
その2学年先輩の3年生へ向けた想いは、どのようなものでしょう?

今日の5限
3年生の音楽科の授業で、今までの自分たちの頑張りを聴いてほしいと、担任教諭を呼んで合唱を披露していました
この合唱に込められた彼らの想いは、どのようなものでしょうか?
合唱を聴いた担任教諭の想いは、どのようなものでしょうか?

第1学年では生き方講演会が開かれ、講師をお招きして「生き方」について考えました
年齢を重ねると、「生き方」を考える機会がしばしばあります
個人的には歳をとるほどに増えている気がします
どのようにして生きるのかは、その人自身を示すものだと思います
中学生、特に1年生にとって、自分の「生き方」というものはどのようにとらえられるものでしょう?
わたしも中学1年生を経験しているとはいえ、あまりにも過去のことであり、また、わたしが中学1年生の頃と今では生きる環境が大きく異なっています
講師の先生の想いと、それを聴く出中生の想い
それぞれの想いが渦巻く場の中で、出中生自身の想いはどうでしょう?
ふりかえりの時間に、1年生のみんながどのようなことを発信するのか楽しみです


校舎の外は、すっかり雪が融け、一帯が春を迎えており、否応なしに年度末を実感します
そんな中で、出中生はそれぞれの学年やそれぞれの環境で、それぞれに己の想いをもっているのだろうとも想像します
わたしも、わたしなりにある想いをもって、年度末を過ごしています

33 no.469

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3月3日は、上巳、桃の節句です
元々は3月上旬の巳の日だった五節句のひとつの桃の節句ですが、後に3月3日に行われるようになります
旧暦3月3日が桃の花が咲く季節だったことから「桃の節句」の名称がよく使われます
上巳の日に川で身を清め不浄を祓う古来中国の習慣が、平安時代に日本に入り、その後、紙で小さな人の形(形代)を作ってそれにけがれを移して川や海に流して不浄を祓うようになります
この風習が、現在の「流し雛」です
この人形が次第に手の込んだものになって流さずに飾るようになったことが、現代の「雛祭り」に通じているようです
そもそもは宮中や貴族の祭りでしたが、武家社会でも行われ、江戸時代には庶民の行事となります
様々なものには歴史があり、それぞれに古の方々の想いが詰まっていると感じます


そして、今日は1956(昭和31)年に日本耳鼻咽喉科学会が制定した「耳の日」であり、「み(3)み(3)」の語呂合せは有名です
ただ、あまり知られていないかもしれませんが、今日は電話の発明者グラハム・ベル氏の誕生日です
そして、ジョアンナ(アン)・マンズフィールド・サリヴァン・メイシー氏(Ms. Johanna Mansfield Sullivan Macy)が目、耳、声の三重の障害をもっていたヘレン・ケラー氏の指導を始めた日です (※ちなみに、ヘレン・ケラー氏が7歳(1887年)の時、その両親は聴覚障害児の教育を研究していたベル氏を訪れて娘のことについて相談します そして、ベル氏の紹介でマサチューセッツ州にあるパーキンス盲学校の校長マイケル・アナグノス氏に手紙を出し、家庭教師の派遣を要請したそうで、縁を感じます)

わたしはサリヴァン先生のすごさは、ヘレン氏のことを愛し、信じたことだと思っています
そして、ヘレン氏のすごさは障害を乗り越えた(障害を受け入れ、よりよく生きることを選択した)ことはもちろんですが、先生の愛情を最後は理解して受け止め、自分自身が変わり成長し、その後は先生の想いを他の人につないでいることだと思っています
出中生のみんなはどのように感じるでしょう?
この話に出会っていない出中生はぜひ、この年度末休業中にでも出会ってほしいと思います


歴史が長くなればなるほど、エピソードは多くなります
すると、毎日が記念日です

33は、「散々な日」ではなく「サンサンの日」ということで、よい1日になると自分勝手に考える朝です
要は自分の考え方次第で、自分の気持ちはコントロールできるということでしょう

今日という日が、新たな記念日になるかどうかが楽しみです

健康第一 no.468

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大きな声
背筋の伸びた姿勢
満面の笑顔
はつらつとした動き

元気な状態をイメージするとこんなことを思い浮かべます
こうでない場合、「元気がないな」とか「元気を出してね」と声をかけられることがあります
ただ、そもそも元気とは、自分で感じることだかなと思っています
以前、「元気」とは、やる気、気力等の「気」が、「元」通りになるということと聞いたことがあります
病気が回復して元通りになることを「減気」や「験気」等と言っていたことからきているという話もあり、どちらにしても「気」ですから、身体よりも心の状態のことを表している気もします
ただし、「元気」でも、身体の調子が悪いと、本来の力は出せません
身体の調子がよくても、「元気」がない状態(気力が悪い状態)でも、本来の力は出せません
「元気」は「気が満ちていること」であり、「身体の状態がよいこと」と合わせて「健康」と言えるのではないでしょうか
つまり、身体も心もよい状態であることが「元気」であり、「健康」だと感じます

出町中学校で出中生が健康に教育活動に取り組み、成長できるように、昨日、学校保健委員会を開催しました
学校医、学校歯科医、学校薬剤師、PTA会長、PTA学年コミュニケーション委員長、そして本校教職員、生徒会保健委員会代表が出席する会議です

前半のみ出席してくれた生徒会保健委員会代表の2年生2名からは、保健委員会の取組の報告や、及びアンケート結果をふまえた提案がありました
この中でわたしが特に気になったのは、次の2点です
1 感染症対策の意識が低くなっていないかという指摘
2 生活習慣アンケート結果のネット利用時間の長さの指摘

保健委員会が自分たちの役割を自覚し、主体的に活動していることが分かりますし、自分たちで何とか出中生の健康への意識を高めようとしている想いが伝わり、とてもたくましく感じました
出席者からもご指摘がありましたが、生活を見直す必要性についてや電子機器の仕様の影響か視力低下の危惧については、早急におとなも取り組む必要があります

また、新型コロナウイルス感染症対策の緩和等について、専門的なご意見をいただきましたので、今後の教育活動に活かしていきます
本委員会のねらいは、「生徒の心身の健康について、学校三師、保護者、教職員、生徒それぞれの立場から協議し、健康教育の推進に資する」です
大変有意義な時間になりました
参加いただいた委員のみなさん、ありがとうございました

3月 no.467

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富山地方気象台は昨日、昨年よりも13日遅れて、北陸地方で春一番が吹いたと発表しました
暦の二十四節気の上で、今は雨水(うすい)
雪が雨に変わり、雪や氷は溶けて水となります
そして、梅が咲き、鶯の声が聞かれ、農作業の準備が始まります
七十二候では、本日から雨水の末候「草木萠動(そうもく めばえ いずる)」です
※七十二候(しちじゅうにこう)とは、1年を72等分し、約5日ごとに移ろう細やかな季節の出来事を名前にした暦です

冬の間は枯れていた植物も花々も綺麗に咲かせ始めています
花屋さんの店頭に並ぶ花の種類も増えてきたように感じます
上写真のように、本校敷地内のプランターには顔を出した芽が大きくなり、中庭の木々も芽もその姿を変えています
校舎内では、「となみ花と笑顔のプロジェクト」でプレゼントしていただいたチューリップの花が、玄関や廊下、そして洗面所等に生けられています

春です
陽光がやさしく春を感じさせてくれます

山々が薄緑に色づいて見られる頃もそろそろです
新しい命が、土の中ばかりではなく、木々の枝やその幹からいっせいに芽生えはじめます
新しい季節への希望を期待させる力強さを、物言わずも静かに確実に伸びるその姿が感じさせてくれます

県立学校の入試が迫る3年生も、しばし息抜きに春の空気を感じてみてはどうでしょう
※花粉症の場合は無理しないように

草木萠動(そうもく めばえ いずる)

数年前まで秋や冬が好きだったのですが、最近はなぜか春が好きになってきています
人の心は変わるものです

ぞうさん no.466

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今日は、詩人であり作詞家の、まど みちお(本名:石田 道雄(いしだ みちお))氏の命日です
2014年の今日、104歳で他界されています

まど氏の代表作に、童謡「ぞうさん」があります
41歳の時に童謡の作詩依頼を受け、即興で書いた6編のうちの1編だそうです
その作品を見た先輩の童謡詩人 佐藤 義美 氏が、「おはなが ながいね」を「おはなが ながいのね」に変えてNHKに持ち込み、作曲家 團 伊玖磨 氏が曲をつけて1952年にNHKラジオで放送されます
その後、全国で歌われることとなります

童謡「ぞうさん」
出中生は知っているのでしょうか?
さっそく出中生に突撃取材をしました

質問:「ぞうさん」の歌を知っていますか?

結果:知っていたのは、34名中、34名
※内訳:1年10名、2年11名、3年12名
※フレーズを聞いて分かった人2年7名、3年1名 その他は題名だけで分かりました
※朝早くの忙しい中、取材協力に感謝

ぞうさん ぞうさん
おはなが ながいのね

この歌について、まど氏は、「動物が動物として生かされていることを喜んでいる歌だ」と語ったそうです
他から「鼻が長いのはおかしいぞー!」と、はやし立てられますが、子ゾウはしょげたり怒ったりしません
子ゾウは、自分の他と違う特徴を恥ずかしがったり否定したりせず、肯定して誇りとしています
からかいに対して「(大好きな)母さんも 長いのよ!」と自慢げに言い返します
まど氏はこの「ぞうさん」について、
「『鼻が長い』と周りから言われれば、からかわれたと感じることが多いが、子ゾウは『大好きなお母さんだってそうだよ』と言えて、素晴らしい!!」
と語っていたと、何かの本で読んだ記憶があります
なんだかいろいろなことを考えさせられます・・・
出中生は、とか、自分はどうだろうか、とか・・・


ちなみに、今日は全国ビスケット協会が1980年(昭和55年)に制定した「ビスケットの日」でもあります
安政2年(1855年)のこの日は、軍用パンの製法をオランダ人から学ぶために長崎にいた柴田 方庵 氏が、ビスケットの製法を記した日本初の文書「パン・ビスコイト製法書」を水戸藩に送った日であり、ビスケットの語源がラテン語で「二度焼かれた物」という意味の「ビス・コクトゥス(bis coctus)」であることから、制定されたとのことです
「に(2)どや(8)く」の語呂合せです
そういえばまど氏の代表作に「不思議なポケット」という作品がありました

ポケットの なかには ビスケットが ひとつ ♪
ポケットを たたくと ビスケットは ふたつ ♪

単に叩いて割れたわけではありません
わたしも子供の頃はこの作品の最後にあるように、

そんなふしぎな ポケットがほしい♪

と、思いました
懐かしい思い出です
85歳で児童文学のノーベル賞と言われる国際アンデルセン賞を受賞し、100歳を過ぎても制作を続けられた まど氏
彼もまた、脱皮し続けた、わたしが尊敬する方です
本校の図書室にも5冊ほどの蔵書がありますので、ぜひ出中生で興味を持った人は手に取ってみてください

突撃取材の際、吹奏楽部の2年生○○さんが、わたしを追いかけてきて声をかけてくれました
そして、「校長先生!正式な名前は『ぞうさんのひるね』というのですよ」と教えてもらいました
「ありがとう!!」と言ったものの、やや腑に落ちなかったので調べてみると、「ぞうさん」を作曲した團 伊玖磨 氏の、吹奏楽販売楽譜の名前のようです 
※違っていたら教えてください
○○さんのおかげで、また世界が広がりました
声をかけて、教えてくれてありがとう
伝え合う大切さも再認識した、さわやかな朝です

いく・にげる、そして・・・no.465

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1月は、往ぬる
2月は、逃げる
3月は、去る

この言葉を最初に言った人は誰でしょう?
全くうまく表現されたものだと感心します
ふと気づくと、2月は明日で終わり
今年度はあと1か月です

2月の最終週、そして3月の第一週が始まる今週の朝、何人かの教職員が理美容店へ行ったことに気付きました
卒業証書授与式や修了式のある節目の時期であることを一層強く感じます

本日は朝から青空が広がり、本校3階の窓から遠くに見える雪に覆われた立山連峰が、ややかすんで見えます
何とも春のような景色です
まさしく、霞始靆(かすみはじめてたなびく)

教室では3年生は、学年及び3年間の学習のまとめとして、様々な設問に取り組んでいます
1、2年生は返却された期末考査の答案の解説を聴きながら学習のまとめをしている学級があります

そんな出中生を見習い、わたしも脱皮しようと、新たに取り組むことを決めました
個人的なことなので詳細は書きませんが、今年度(3/31)で所属していたある学会を脱退します
その代わりではないですが、今朝、とある研究所の所員申し込みをしました
営利団体ではなく、あくまでも自主研究団体なので今の職を続けながらですが、自分の中では結構悩んだ選択です

果たして自分の能力で研究などできるだろうか?
今の状態で研究などできるのだろうか?
できたとしても、その研究は誰かのためになるのだろうか?

数か月悩んでいましたが、締切が今月末であり、出中生へのメッセージや学校だよりの巻頭言で「脱皮しない蛇は滅びる」と書いていましたから、思い切りました

申込が受理され、所員として認められるのかは今後の審議次第ですからどうなるか分かりません※なんだか受験生の気持ちに近いものもあります
えいやっ!と、申込書や計画書を今朝送信したら、わたしの中のモヤモヤが今朝の空のようにすっきりと晴れました
勝手ですが出中生の日頃のがんばりや成長を近くで見せてもらっているから背中を押されたようにも感じています

「終わりは、始まり」「始まりは、終わり」
ちょうどその二つが入り混じっている3学期です

1月(いちげつ)往(い)ぬる
2月(にげつ)逃(に)げる
3月(さんげつ)去(さ)る

下の写真は立山山頂にある、JR9VQライブカメラ(2/27 11:40)の画像です
晴れています
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見えないもの その2 no.464

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一昨日の水曜日、帰宅しようと職員玄関を出て空を見上げると、西の空に沈もうとするほっそりとした月と、その周りで木星と金星が強く輝いていました
輝く星たちの姿から、それらを輝かせる目には見えないものの存在が意識されます

朝、車を停めて校門を通ると、体育館の屋根に2羽のカラスがいました
夕暮れ時、雪の融けたグラウンドに大挙して飛来していた時とはまったく違った印象です
ずっと2羽が離れない姿から、目に見えない何かが意識されます

グラウンドの雪はすっかり融けました
この様子では分かりませんが、10日ほど前には少し雪が積もり、不思議な模様が浮き上がっていました
その違いから、いつもは目に見えない、地下にあるものの存在を意識します

ちょうど来月の今日は令和4年度の修了式です
進路決定、卒業、進級等に向けていよいよ残り1か月です
今日も出中生の明るい声や元気な姿と、授業中や休み時間に感じられます
ただし、聞こえているもの、見えているものがすべてではありません
人の心は見えないからです


「大切なものは、目に見えない 」
 Le plus important est invisible

サン = テグジュペリ(Saint-Exupéry) 氏 作の「星の王子様」に登場する有名な言葉です
この言葉は、生命とは何か、愛とは何かなどに答えるものですから、ちょっと意味が違ってくるのですが、その他のことにも通じることだと思っています

見た目 no.463

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昨日、上野動物園のシャンシャンが中国に返還されるために、日本を出発しました
朝、動物園を出発する輸送トラックを大勢の人が見送る映像がニュースで流れているのを観ました
動物園の出口周辺には、シャンシャンを見送ろうと150人以上の見物客が集まったそうです
小学生の頃に近所の駄菓子屋に「これなんだ「パンだ」」という、こてこてなネーミングのパンダ型のパンがあり、その味にはまっていたこと以外、個人的にパンダに関してそれほど興味がないわたしであることを再認識しました
ただ、あの愛くるしい姿と動きに魅力を感じる人の気持ちは理解できます
あの白黒の模様のおかげでパンダは得だと思うこともあります
それに引き換え、黒一色のカラスはその鳴き声と行動によって、あまりよろしいイメージがありません
直接現地で見たわけではないですが、ハイエナもその姿と生態で損しているように感じます
損と言っても、彼らには何の関係もない人間からの印象ですから、何の問題もないでしょう

上の写真は、パンダの白黒を修正してみたものです
2枚を比べて、それぞれの印象はいかがですか

また、上の写真2、3段目は、アルビノ(先天的メラニン欠乏の遺伝子疾患がある個体)の黒くないカラスが以前にTwitterで話題になったものです
彼らの印象はいかがですか

やはり、人間は「見た目(印象)」に影響されるようです
これは生き延びるために我々のDNAに刻み込まれているものかもしれません
われわれ人間に対してもそうです
「人は見た目ではない」と言いますし、そう思いますが、「見た目(印象)」で相手の感情が影響されることがあります
だから、営業や接客に携わる方々は服装・髪型等に気を配ります
受験生もその部類に入るでしょうか
見た目だけでなく言動も含めて、自分自身がどうかチェックすることは社会で生きていく上で重要でしょう

そういえばかつて、お師匠様と仰ぐ大先生に、「廣瀬はよく付き合うとそのよさが分かるのだがなぁ・・・」と言われたことが印象に残っています
「え?!」と、その時思ったのですが、問い返してその真意を確かめることができず、今に至っています
確かに今までの人生で思い当たる節もありますし、「よく付き合っても、私によさなんてないのに」と自己肯定感の低いわたしは思うのですが・・・
それにしてもお師匠様の言いたかったことは何だったのでしょう・・・
頭部から黒を修正したシャンシャンを観ながらそのことを思います

パンダ・グッズをもっている人はいないか、朝始業前の校内を少し探してみましたがわたしは見つけられませんでした
見つけたのは、某有名ウサギ・キャラクターで、友人からのプレゼントだそうです
※本人の許可を得て撮影しました

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本気の魅力 no.462

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保健体育科の授業でダンスが取り入れられ、出中生の中にもダンスに興味のある生徒がいます
学習発表会の生徒会ステージでは、楽しそうにダンスを披露する生徒たちがいました
そんな姿を思い出しながら先日の日曜日、あるテレビ番組に見入ってしまいました
午後4時から、NHKで放送された「第4回全日本ブレイキン選手権」です
最初は全く観る気はなく、たまたま女子の部の準決勝を目にしてしまい、選手たちの「本気」に引き込まれ、そのまま男子決勝まで見続けてしまいました
男子の部の3位決定戦で敗れたISSHINこと菱川 一心 選手(17歳)のことが大会前に気になっていました ※菱川選手が学校から帰ってから、黙々と毎日3時間行う練習の様子を観たり、大会にかける想いを聞いたりして気になっていたのです
しかし、最後まで観るつもりは、当初なかったのです

大会結果は男子の部で、去年の世界選手権で銀メダリストのShigekixこと、半井 重幸 選手が大会3連覇を果たします
インタビューでの謙虚な語り口に、さすがトップ選手だと感じさせられました
・この経験を経てまた強くなったなと思う
・プレッシャーも感じていて、ほかのダンサーもレベルが高かったが『優勝するしかねえな』と自分に言い聞かせていた
・決勝は気分が乗っていて一番楽しく踊れたし、疲れなかった
・パリオリンピックへ向けて全力で突き進んでいきたいが、オリンピックとカルチャーの両面でブレイキンを象徴する存在になれればと思う

なぜか涙が出そうになりました

2位だったSHADEこと、岡田 修平 選手(33歳)のインタビューのことばも胸に刺さりました
・前回大会の3位から順位を1つ上げられてよかった
・準備してきたものが洗練されて出せたのかなと感じている
・ずっと群馬でダンスをしているが、地元の子に夢を与えられるようになってきたと感じている
・長くブレイキンに携わって、いろんなことを経験して今の表現がある
・きょうはそれが出せて気持ちよく踊れた

やはり「本気」で「根気」よく、より上を目指す人は輝いていると、改めて感じました

決勝の前に、半井選手の3連覇に対するプレッシャーや、過去のスランプのことを解説者が語っていました
そういうものを克服している人は凄いです
困難は人を成長させるチャンスを与えるのです
彼らの話をじっくり聴きたくなります

ブレイキンは、1970年代のアメリカ・ニューヨークで誕生したそうです
ギャングどうしの抗争を暴力ではなく、平和的に解決する手段としてダンスで競い合ったのが起源とされています
そのため、ダンスの途中に対戦相手をあおったり挑発したりすることがあります
今の混迷の時代に、2024年パリオリンピックの追加種目になったという事実も、最後まで観続けさせられた理由のひとつかもしれません
少し前は、ブレイキンのダンサーをアスリートとする視点をわたしはもっていませんでした

今回、ブレイキンの魅力を一層知る機会となりました
これも出会いのひとつです

責任 no.461

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速報を知り、「あ!」と声が出ました
自然に声が出るのはいつ以来でしょう・・・

その速報とは、17日、金曜日のH3ロケット1号機の打ち上げに関しての報です
給食の検食を終え、しばらくしてからのお昼の休憩時間にネットニュースで知りました

この報道について、その発信源によって「失敗」とするものと、「中断」「中止」とするものがありました
予定通り打ち上がらなかったことについて、文部科学省宇宙開発利用課は同日、ある新聞社の取材に対し「打ち上げ前に取りやめを判断しており、失敗ではなく中断と受け止めている」との見解を明らかにしています


日本の新型主力機H3ロケット1号機の発射を試み、カウントダウンは終了したが飛び立たなかったのは事実です
JAXAによると主エンジンは着火したが、補助の固体ロケットブースターに着火しなかったというのも事実でしょう
詳細な原因は調査中であることも事実でしょう
事故ではないので対策本部を文部科学省が設置しないのも事実でしょう
※「事実です」と、「事実でしょう」の違いは、わたしが検証できるかできないかの違いです

災害状況の把握などに用いる地球観測衛星だいち3号を搭載していたこの新型ロケット
H2Aの投入から約20年ぶりの新型であり、1994年のH2投入からは約30年ぶりのH3でした
アメリカ主導の月探査計画等、今後の宇宙開発への参加や、日本の衛星打ち上げビジネス拡大で中心的な役割を担う新型ロケットだっただけに、残念がる声が多いのは理解できます
ただ、初号機はやはり初号機なのです
「初めて」のことに対するチャレンジなのです
JAXA(宇宙航空研究開発機構)による打ち上げ中止の記者会見で見た、H3プロジェクトチームプロダクトマネージャの岡田匡史氏の涙に、わたしはいろいろなことを想像させられました

個人的にはメインエンジンが始動していながら、異常を検知し、衛星等を搭載した本体が爆発することなく静かに発射を中止したことは、ある意味安全装置が正常に働いたことだと思います


「引責辞任」でその職から離れるのではなく、いろいろな声にさらされながらも今回の原因を徹底的に分析し、改善につなげることこそが責任者の責任の取り方だとわたしは思います
チャレンジをつぶすような社会の未来は明るくないと感じます

種子島まで打ち上げの見学に来ていた方たちのインタビューを観ましたが、小学生くらいの子が「見られなくて残念だったけど、次につなげてほしいと思います」といった内容を笑顔で答えていて、日本の未来は明るいと感じました

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行事予定
3/21 春分の日
3/24 修了式

学校だより

1学年だより

2学年だより

3学年だより

相談室より

感染症対策

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